「神様の思し召し」 イタリアのコメディ映画です。 優秀で独善的な外科医の主人公が、 期待していた息子に突然「神父になる」と告げられて仰天し、 誰かに洗脳されたに違いないと、 息子が敬愛する神父に探りを入れるという話です。 息子がメロメロになった神父相手に、 その父親がメロメロにならない訳はない。(遺伝的に) という感じの中年ブロマンスです。 中年ブロマンスお好きなかたにおすすめ。 ただしラストに関してはちょっと好みが分かれると思います。 おちばれ 教会の修理が終わる頃にはすっかり神父に夢中で、 もういいと言われても来る気満々の外科医がかわいいです。 初めてできたお友達に付きまとう男の子みたいだった。 悩める主人公を、神父がバイクで連れ出して 自分のとっておきの丘に連れてきてあげるところ、 ロマンチックでした。あんなん惚れてまうやろ。 外科医がこれまでの傲慢のツケが来て、 結構散々な目に遭うんですが、 私からするとそこまで酷い事をしていたようには見えず、 たとえばクズ度で言えば「二ツ星の料理人」の主人公などは 外科医の5倍くらいクズなのに周囲皆から愛されて 成功しているので、そんなに外科医の事叩かなくても… って思いました。 1つ、うーんって思ったのは、 イタリア映画なので、時々ギャグセンスにぎょっとします。 特に主人公が神父に接触するため偽の家族を仕立てるところ、 娘婿が知的障害者の弟を演じるのですが、 私の感覚では完全にアウトで、ドン引きです。 ラストで梨が落ちたのを見て、 外科医が神父の言葉を思い出して笑っているのがよかったです。 どうなったかというシーンはあえて入れずに、 原っぱを歩く外科医を延々と映し続けるところもよかった。 2016.10.05 サイトに掲載 2016.12.30 再掲載 戻る |