「死霊館 エンフィールド事件」 ホラー界NO1の安定した打率を誇るジェームズ・ワン監督作品。 最初のシーンの窓の形を見て、早々に1人ウェーブしそうになりました。 前作で伏線があったものの、タイトルがエンフィールドなので、 飛ばされるだろうなと思っていたアミティヴィルの件に ちゃんと触れてくれて嬉しい。 一般の映画好きのかた向きではないかもですが ホラー映画ファンのかたにはおすすめです。 ホラーとしても良かったですが、今回は夫婦愛も描かれ、 夫婦萌えしました。 あなたは世界でただ1人の味方とか、 あなたを傷つけるものは許さない的な熱愛夫婦(夫夫)って 昨今BLかホームコメディかホラー映画でしか見かけなくなった気がする…。 あらすじ 夫妻はアミティヴィル一家惨殺事件を心霊的な見地から調査していた。 そこでの交霊会中に、妻は夫が悪魔に殺される予知夢を見る。 妻の休業宣言によって、調査を取りやめていた夫妻だが、 知り合いの神父から、ロンドンで貧しい母子5人家族の住む家で起きた 心霊現象の調査を依頼される。 「エンフィールドのポルターガイスト」は、 大抵の映画の心霊現象演出がこの件を参考にしてるんじゃ…? っていう感じのものすごい多彩な現象の宝庫なので、 興味ある方は検索してみてください。 普通ホラー映画の騒霊現象って、 1人かせいぜい2人の目の前で起こるんですが、 家族と近所の人と警官の目の前で椅子が水平にスーっと滑って行くのを見て なんかみんな真顔になって、無言で、 警官は帰ってしまうのってリアルだな!と思いました。 内容ばれ 夫と妻がそれぞれこっそりと被害者の少女にのろけ話をして、 それが同じ内容とか、 同じ部屋の2mほど距離のあるベッドに寝て 「こんなに離れて眠れない!」って夫が文句言ったり、 心霊現象で心の弱り切った一家に夫がギターで歌を歌って 笑いを取り戻すところ、どう聞いても妻に向けたラブソングだったり、 「ウワーッ!カーッ!お幸せに!」って感じでした。 あと、おとなしい性格の奥さんが最後に見せた 「夫に手を出したら許さない!死ねやコラ!」的ファイトもよかったです。 お家に帰ってから悪魔ヴァラク(ウァラク)について調べましたが、 随分ふんわりした設定の悪魔でした。 なんで女装してたのきみ…しかも修道女コス…。 「死霊館」シリーズはたぶん続編が作られると思うんですが、 次の題材は何かなーとか予想するのも楽しいです。 ボーリー牧師館の調査で心霊現象研究協会と全面対決とか わくわくする…って思ったら1939年に焼失してました。残念。 ウォーレン夫妻が実在の人物なので、 事件も彼等の活動年代に合わせないといけないのは 地味に難しいですね。 映画の方はシリーズ1のペロン家の怪事件が1971年、 アミティヴィルのラッツ家の引っ越しが1975年、 エンフィールド事件が1977年でうまくつないでる。 焼失してしまっていますが、現在でも心霊現象が絶えないという噂の ラローリーマンションとか (女主人が奴隷を虐待殺害していた事件。大変な状態の霊が出るので有名)、 あるいは1922年に工事は終了してますが、 知名度抜群のウィンチェスター・ミステリー・ハウスとかどうでしょうね監督。 2016.07.11 サイトに掲載 2016.12.30 再掲載 戻る |