「エンド・オブ・キングダム」 「エンド・オブ・ホワイトハウス」の続編です。 護衛官がテロリストから大統領を守り通します。 タフガイ活躍ものアクション映画の様式を踏襲していますが、 かなり変です。まず男ヒロイン制度採用。 大統領がヒロインです。 主人公は大統領に対して妙に高圧的で、 俺以外はみんな敵だとか、俺以外は撃てとか、 ドS系彼氏みたいなことを言います。 そして主人公サイコパス化。 殺しに対して全然抵抗とかありません。 相手がテロリストかどうか念のため確認とかしません。 テロの指揮者に肉親の断末魔の声を聞かせるために 捕えたテロリストを痛めつけて殺したり、 相手をナイフで滅多刺しにしたりします。KOWAI。 殺す必要があったのか?って聞かれて「ない」って言います。 序盤の内容についてちょっと触れます。 英国の首相が亡くなり、各国首脳が葬儀のために渡英しますが 結論から言うとドイツ、フランス、イタリア、カナダ、日本のトップは全員殺されます。 この暗殺シーン、首脳にそれぞれのお国柄が出ててなかなか面白いです。 でもスーパー護衛官であるところの主人公が守っている大統領は生き延びます。 そこから2人だけの逃避行が始まって、色々なものが爆破され、 ロンドン名所があちこち壊滅しますが主人公はともかく殺します。 そしてUSA!USA!みたいな話。 映画として優れているとかではないですが、変な作品が好きな人におすすめ。 あと妻帯者おっさん同士商業BLとかの好きな人にも。 1作目とは監督が変りました。今回はイラン系スウェーデン人ババク・ナジャフィ監督。 内容ばれ 兵器武器アクションは結構燃えます。 スティンガーって攻撃手段のあるヘリ3機を地上から落せるんだ!とか、 応戦するヘリから発射されるフレアの、幾何学模様っぽい軌跡とか、 あと大統領の乗っているヘリの盾になるために、 もう1機が空中で静止してミサイルに対して被弾面積が増えるよう角度を変えるところ! あそこ格好良かった。 あと主人公の「ビルを爆破しようと、国旗を燃やそうと、人を殺そうと、 お前らのようなクソは勝てない。我が国は1000年後も安泰だ!」 っていう感じのセリフ。アメリカ国民じゃないけどウェーイ!ってなりました(笑) 最近「キャプテン・アメリカ シビル・ウォー」をヘビーローテーションで見ているので、 他国での民間人の死を責めまくられているアベンジャーズの皆さんと比較して、 気の毒になった。 こっちの主人公は敵の悲劇的な事情なんか全然斟酌しないし ぶん殴ってドヤ顔で説教するぜ! やや腑に落ちないのは ・主人公の上司の長官があまりにキャーキャー言いすぎて 素人のお姉さんみたいだった。 ・あとあのテロというよりは武力侵攻レベルの蜂起を(いくら内通者がいたとしても) 察知できないなら諜報部なんかあっても無駄だろ。 ・乗ってたヘリがミサイル直撃で墜落した大統領が生きてるのに、 橋から川へ車で単に落ちただけの日本の総理が死ぬのはちょっと納得できない(笑)。 (総理の日本語はめずらしくネイティブ発音でした) ・最後の攻撃、建物内に民間人はいないって言ってたけど、 往来の私兵に混じって、一般の人が吹き飛ばされてなかった? とかそんな感じです。 2016.06.09 サイトに掲載 2016.12.30 再掲載 戻る |