「パディントン」








評判がとってもよかったので見ました。
英国児童文学成分が高かった!
そして脚本がとても丁寧で、細かい伏線回収がたくさんあります。
お子さんも大人も楽しめる感じ。

移民を暗喩している、とは聞いていたのですが、
暗喩どころではなくダイレクト表現でした。
駅に熊がいるのに誰も驚いたりせず、
「目を合わせると物を売りつけられる」って言うんです。

地震で家を失い、故郷のペルーからやってきたパディントンが
ブラウンさん一家に助けられて、家族の一員になっていくお話。
紅茶が登場する映画は多いけど、この映画のお茶のシーンはとりわけ素敵です。

内容ばれ

・バッキンガム宮殿の、衛兵さんがそっぽを向きながら
 魔法瓶から入れてくれるお茶のシーンが一番好きです。
 サンドイッチもおいしそうだった!
 でもあの黒い帽子、たしか熊の毛皮でできてるんですよね…。
・骨董品屋さんのお茶特急もおもしろかった。
・というかモブの人がみんないい味なんです。
 成分当てクイズをしている監視員の人とか、
 見ず知らずの老女にすごく親切な警備員の人とか。
・カレーさんは原作でも悪役という訳ではないみたい。
 ちょっと感じが悪いけど根はいい人的な。
・あと美術がどれもよかった。
 ブラウンさんの家の階段の花の木の絵や、
 夫婦の寝室の照明が壁に這った蔦から生えているレイアウトだったり。
 探検家協会のところはギミックがちょっとハリポタっぽかった。
・ブラウンさんはダウントン・アビーのグランサム侯爵です。女装!
 (観客から見るとおもろい系女装なんですが、
 映画内では魅力的な女性って言われている細やかさは好感度高い)
・探検家の帰国後の行動のところで、うぐぐって泣いた。
・悪役の人にも事情があって、なんかしんみりする。
 というかミッション・インポッシブルねたを元嫁に…。
・おばさんは、原作ではお手伝いさんなんですね。
 それなりに人生エンジョイしている感じがいい。
 それにしても彼女は超弩級の酒豪。
 あのラム酒が40度、瓶が780ml、
 あのあと2本目も2人で等分に飲んで空けたと仮定すると、
 4%のビールに換算して1人8リットル近く飲んだことになります。
 「ワールズ・エンド」のパブクロール組が、
 7リットルでダウンしてたから、彼女は彼等より強い。
・今猛烈にマーマレードが食べたいです。できれば英国もの…。
・多様性の話。でも小さなお子さんでも楽しめると思う。

・関係ないですが、最近「グリーン・インフェルノ」を見たばかりなので、
 ペルーの自然が映るとちょっとびくっとする。











2016.01.22 サイトに掲載

2016.12.30 再掲載





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