「インサイド・ヘッド」








(原題:inside out)

製作ピクサー、配給ディズニーのアニメ。
ライリーという11歳の少女の脳内にいる、
ヨロコビ、カナシミ、イカリ、ムカムカ、ビビリという5つの感情達が
主人公となって繰り広げる冒険ものです。
現実の出来事としては父親の都合で少女が引っ越しすることになって、
転校先でうまく周囲になじめなくて…という到底映画には向かない平板な話ですが
ところがどっこい天下のピクサー、ハラハラどきどきわくわく、
泣かせるところはきっちり泣かせるという大型エンタメ作品に仕上がってました。
記憶や人格の仕組み、イマジナリーフレンドとか、
作品全部を楽しめるのは小学生高学年くらいからかな?と思わないでもないですが、
オーバーな表情やコミカルな動き、変顔などで、小さい子も何とかついてこられるかな?
監督は「カールじいさんの空飛ぶ家」で監督・脚本・原案を務めたピート・ドクターさん。
脚本は「メリダとおそろしの森」で監督を途中降板なさったブレンダ・チャップマンさん。
よかった、ピクサーと縁が切れた訳じゃなかったんだ。

内容ばれ

ライリーの脳内がともかく面白くて、記憶貯蔵庫とか空想ゾーンとか夢の撮影所とか、
まさにそれ!という視覚化。
どう考えてもガムのCMよりアメリカの大統領の記憶の方が大切だと思うけど
しょーもない事に限って脳内でリピってしまうのは、なるほどああいうシステムだったのか。(笑)
でも全体的に脳内のあの施設、安全面に関して一切考慮されてないというか、
コンソールだけじゃなく全面的に改築した方がいいと思います。

脳内彼氏、笑ってしまったんですが
彼がカナダ人という設定、最近英語の堪能な方に教えてもらったんですが、
「カナダ人の恋人=実在しない」というメジャーな概念らしいですね。
それ知ってる!赤ペン先生に聞いたところ!って思いました。
あと吸血鬼の恋物語の島!(笑)それも知ってる!

お母さんの脳内も2時間見たかったです。
お母さんのカナシミ、すごいクレバーな感じだった。

開始前にドリカムの曲に乗って、公募によって集められた
カップルや子供たちの写真が5分ほど流れ、
それが済んだと思うと同時上映の「南の島のラブソング」という
ショートアニメが始まるので、本編を楽しむぞー!という気力が
ちょびっと削られる気がしないでもない。








2015.07.20 サイトに掲載

2015.12.30 再掲載





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