「アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン」








※気持ち悪く長くまとまっていません

マーベル・シネマティック・ユニバース(略してMCU)11本目の作品です。
それぞれがシリーズ映画を持つヒーローたちが集結して戦います。
前回は変な宇宙人と、さびしんぼうの駄々っ子異界人が地球に攻めてきて
何となく集められたヒーローたちが互いに「何だお前!?やんのかコラ」的に
反目し合いながらも段々相互理解が進んで、
最後は宇宙人をボコってヒャッホーしました、おしまい。
という陽性のお話でしたが、
今回は、ヒーローたちの親密度が上がって、
互いを仲間だと認識したうえで、主義や手段が食い違って
深刻に仲違いする、しかも敵は侵略者ではなく
地球を守らせるためにトニー・スタークが開発していた人工知能…
という、結構重い内容でした。
それをアクションにつぐアクション、時折差し挟まれるジョーク、
派手な特殊効果で乗り切っていました。
最大積載量を越えた荷物を積んで、嵐の中を飛んで、胴体着陸しましたみたいな感じです。
ウェドン監督はこういう無茶振りに対して本当にお強い。

今回の映画のタスク(反転)
・インフィニティストーンの前振り
・シビルウォーの前振り(キャップとトニーの反目)
・ナタ姐とバナー博士の恋愛


わりとキャラクター同士の関係が網目状で複雑です。
1回見ただけでは追い切れないくらい。
人物関係整理(反転)

■ナターシャとバナー博士
多分今回の映画で突然決まったカップリング。
内容があまりにも重いのでせめて恋愛で緩和しようとされたのか、
それともホカイ退場の前振りなのか
(次の戦場にはもう行かない的な夫婦の会話があってドキドキしました)
あるいは避妊手術も何のそので、
ナタ姐が美少女のレディハルクを出産するという荒業に出るのか、
どちらにせよ私はナタクリで、
重要な任務の最中でもホカイのピンチなら駆けつけたり、
さりげなーく弓矢の形のペンダントをしていたりする、
周囲が「あの2人ってどうなのよ!」って言いたくなる関係が好きだったので、
正直言うと受け付けませんでした。
ナタ姐さんなら恋愛が簡単に終わるのも、
恋愛の終わる時の破壊力もよく知ってるだろうし、
巣の近くで狩りはしなさそうって言うか、
アベメンバーとは恋愛しないくらいの計算はする人だと思ってました。
(原作の姐さんはまあ…)
それで映画開始と同時に
「バートンとナターシャが恋人同士だと思った?えっと、それはね、
あなたのね、勘違いですよ?」っていう示唆が何回も何回もあって、
「しつこいよ!!!!!」ってなりました。
加えて言うとキャップは人の恋愛にドヤドヤアドバイスをする性格じゃないし、
そんなスキルもないです。
なにしろ彼女いない歴96年なんだから!
ましてや「彼女の手の内は知ってる」って言って、バナー博士を焦らせるような、
高等テクが使える人じゃない。
それはそれとして、アベンジャーズ創設メンバーが
白人(大雑把な表現)&異性愛者で埋め尽くされそうなのはディズニー的にまずいと思うので、
1人だけパートナーの決まってないキャップは、同性の恋人を作るしかないな…。

■バナー博士とトニー
ウルトロン、ヴィジョン、両方を共同作業で作りだした。
言わばお父さんとお母さんです。
何でも1人で作っちゃうスタイルだったトニーが
バナー博士に甘えっぱなしだし、
博士は押しに弱すぎるし(笑)いやでもウルトロンのやらかしのあとで更にヴィジョ
ンを起動させようってなかったときは(結果的に正しかったけど)科学者こえーっ
て思いました。予告でハルクバスターを見た時は、
うわあ、もう駄目だって思ったけど、
なんとか博士を傷つけず、被害も最小限に止めようとする。優しい戦闘シーンでした。
装甲を強固にして壊れないようにするのではなく逆転の発想で
破損パーツの補充をするのは成程と思った。共同開発さぞや楽しかったろうな。

■キャップとトニー
またもやトニーのやらかしかよ!
そろそろ入院して本格的に治療しようぜ!と思ってましたが、
アベンジャーズ全員の死を幻覚で見せられて恐怖症になっちゃったのか…
そりゃしょうがないな…。しかも臨終のキャップに責められるという。
あんなに彼が動揺するとは、前作とは比較にならない信頼関係が生まれてたんだな。
でも今回キャップとトニーの考えの違いが表面化するというか、
キャップは力のノブレスオブリージュのひとで、
仲間や国や主義や弱いものの為に、自分達は命を投げ出すのは当然という考え。
でもトニーは命を投げ出さずに済む方法を模索するし、
強い者だって死にたくないし、
最終的にはアベンジャーズがなくなっても
平和が維持できるのが理想的な終着点だと考えている
(その手段がウルトロンだった)。
でもソコヴィアがラピュタしたときに、
市民を犠牲にして地球全体を守る選択肢を一番有力と考えたのがトニーで、
市民全員を救おうとしたのがキャップって言うのはちょっと意外だった。
(アイアンマン3のあれがあったから特に)
キャップは(冒頭に家を持てとサムにすすめられてもさらっとかわして)
ここ(基地)が家だって最後に言っちゃう。
でもリア充組のひとたちは自分のおうちに帰っちゃってるし
眼下にいるのは、相棒や家族や分身を失ったひとたちで…
ああ、次で対立する下地が着々と…というラストのように感じました。

■ウルトロンとトニー
トニーが基本の思考回路を組んで、
トニーの命令やトニーの恐怖を内包したウルトロンはトニーの息子で、
誕生してからラストまで、
ずっと父であるトニーを越えようと必死だったように見えた。

■トニーとマキシモフきょうだい
スターク社製の爆弾に親を殺され、不発弾と一緒に恐怖の48時間をすごし、
その憎しみをエネルギーにして人体実験を耐えたマキシモフきょうだいは、
ある意味トニーの生み出した負の子供達と言ってもいい気がする。

■マキシモフきょうだいとウルトロン
なので、トニーの生み出したマキシモフきょうだいと、
トニーの生み出したウルトロンもまた、きょうだいって言えそう。
あのウルトロンの、きょうだいへの妙な執着はそのせいかなって思ったり。

■ウルトロンとヴィジョン
神視点で見れば、ヴィジョンを作るためにウルトロンは必要だったけど、
出来上がってしまえば不要で、気の毒な存在だった。
それこそ神のような超越者の倫理観を持つヴィジョンと比べると、
感情的で短絡的でどうしようもなく見劣りがするのに
本人は気付いてない感じ、
そしてヴィジョンはウルトロンを理解していて、決して嫌ってないあの感じ、
ヴィジョン×ウルトロンだなと思いました(えっ)。

■ヴィジョンとみんな
トニーとバナー博士が開発し、
(しかもジャーヴィスを取り込んだ人格で)
キャップの盾と同じヴィヴラニウムを元に構成された体で、
ソーから電撃を受けて誕生し、ムニョムニョを共有、
ロキからは石を受け継ぎ、ナターシャとホークアイがボディを奪還した、
ドリヒロインかよ!という立派な経歴。

これだけ人物を絡めながら話を進行させるのって大変だったろうなあと思う。


箇条書き
(キャップ推しなのでキャップ多め)
(吹き替えの台詞と字幕の台詞が混合です)

・最初からクライマックスとはまさにあれ。
・ヒドラさんたちあんなに大口叩いておいて弱い弱い。
 やっぱり精神鍛錬の為に「ハイルハイドラ!」のポーズは必要じゃないの。
・バイクで人体を引きずったり、バイクを投げつけたり、
 敵ボスとはいえ、無抵抗の人間に思いっきり盾をぶつけたり、
 今回のキャップはちょっと暴走族風味。イライラしているんだね…。 
・アイアンマンのキャストオフが早くなりすぎて幽体離脱コントみたいだった。
・キャップの言葉ねたいじりは最初から最後までずっと続いた。
・アベンジャーズ打ち上げがめっちゃ楽しそうでした。
 初日に見たのですがトンカチゲームでドッカンドッカン笑いが起こってた。
 スタンリーおじいちゃんでも笑ってたので、初日はコアなファンが多いのだな。
・しかもこのトンカチゲームが、のちのヴィジョンのシーンに繋がるという。
・サムとキャップが会話しているのにウィンターソルジャーの話が出ないのが
 不自然だなと思っていましたが、
 missingpersonは長官の事ではなくWSの誤訳ではないのか…?
 というお話を教えてもらいました。
・人格誕生から人類滅ぶべしまでの計算が数秒間で非常に早いウルトロン。
 あともう5分ほど考えたらDrマンハッタンの境地くらいに行けたのではないか。
・「戦争がなければ生きていけないくせに。反吐が出る」
 って言われたときもそうですが、基本キャップの表情は大きく動かない。
・キャップの悪夢がシャイニングみたいでめっちゃ怖かった。
 (ペギーさんの登場は嬉しかった!)
 血を流していた人は、あれはドイツの人ということ…?
 (血ではないのでは、というご指摘頂きました。確かに。笑ってた)
 (そしてドイツ兵でもなかった)
 狂乱を見るキャップの顔に特に嫌悪が浮かんでなかったのと、
 叶わなかったダンスを、さあ、という時に特に喜びも見えなかったのが
 気になります。(踊っているフラッシュバックでは笑ってたけど)
 キャップはどう生きたいの?
 「戦争が終ったわね。家に帰れるわ。嬉しくないの?」ってペギーに聞かれた時も
 どうなのかよく分からなかった。
・ルッソ兄弟とウェドン監督のキャップには微妙な解釈の違いがある気がしたんですが、
 前者は引退して老衰で死ぬ未来も選択としてあるのに対し、
 後者は寿命では死ねないし屋内でも死ねない、本人も実はそれを望んでない、
 とまあそんな感じがします。
・でもどうしてキャップとナタ姐は過去の悪夢で、トニーとソーは予知夢なんだろう。
・ホークアイ農場笑った。素手薪割りといい…。
 お客様にはベッドをシェアしてもらわないと…とかって奥様が言って
 バートンが「無理だ」って笑ってたけど、ネタ振られると部屋割り考えてしまいますよね。
・トニーは無機物に優しい。トラクターへのその優しい声掛けを
 少しは人間にも…って思うけど、人間は心を寄せてもすぐ死んだり裏切ったりするからな。
 (アイアンマン1)
・MCUの素晴らしい所は、女が脱がずに男が脱ぐ点ですね。
 確実に意識的にやっている。今回はソーのヌードとバナー博士の胸毛サービスでした。
・国のために自ら志願して人体実験を…っていうシーン、
 たしかに現在の価値観で言えば狂ってるんですが
 それを仲間の口から聞かされるキャップの心境やいかに…。
・今回みんな「怪物」って自分たちの事言っていて、
 ナタ姐が博士と自分の事を、
 トニーがヴィジョン開発前に博士に「私達は怪物だよマッドサイエンティストだ」と、
 キャップが「科学が僕程度の怪物を作っていた頃が懐かしい」
 ヴィジョンが「私は怪物かもしれない。自分では分からない」
 わー、やめなよ、という感じ。
・バナー博士の専門って生物有機化学なの!?ガンマ線じゃなく!?
・ソーを見て、内心「いいね!」って思ってマントを生やしてみたんだろうかヴィジョン…。
 「どっちの味方なの!?」的な事を聞かれて「そんな単純な話では…」って微妙に困ってたので
 もっと長いスパンの、宇宙レベルの善悪観なのかなと思った。1人だけSFっぽいというか…。
 でも大丈夫かな、石が揃ったら取り込まれたりしないかな。
 あとジャーヴィスの声はもう今後聞けないのかしら残念…。
 (普通に考えて1日前や1箇月前のバックアップはあると思うけど、
 観客の混乱と役者さんの負担を考慮して、ということなんだろうな)
・「アベンジャーズよ、お前たちは私の剣だ。私の隕石だ」
 格好いいセリフ。
・落ちるの枕詞かというくらい役に立たないヘリキャリアがやっと日の目を。
 今回ホークアイさんとフューリーさんは株をあげましたね。
・今回は盾を使ったコラボバトルが豊富でした。練習したのか?
 ナタ姐はまるで持ち主みたいに見事に使いこなしていた。
・前回CAWSで銃で脅迫されても「キャプテンの命令だ」って言って
 ヘリキャリアの発進を拒否したオペレーターの人が、
 今回ヘリキャリアを飛ばしていたのは燃え展開。
・まさかムニョムニョの使い手2人による使用感トークが聞けるとは。
・電撃とリパルサーレイと高熱ビーム3本が合わさって
 ウルトロンが溶けるの面白かった。アニメか。
・うーん、クイック・シルバーくんに関してはちょっとな…。
 なんでわざわざ戦闘機に乗るし…最後のほうのウルトロンくん行動滅茶苦茶じゃないの…。
・最後の1体のウルトロンとヴィジョンの会話切ない。
 ウルトロン、左腕がない……。
・ヴィジョンがワンダを助けたのはのちに繋がる…かな…?
・エレベーターにムニョムニョを載せて…のジョークのところ笑った。
・「家族とか、安定とか、そういうものを求めていた男は氷に埋もれたよ。
  出てきたのは別人だ」
 ……キャップのこのフラグ、回避しないと悪い予感しかしない。
・最後アッセンブルって言いかけたのキャップ?
・EDの大理石のフィギュアで、「途中どこかで大理石の話があったな…」
 って思いましたが、ナタ姐の悪夢のレッドルームアカデミー、
 「みんな壊れてしまう」「脆い子はね。あなたは大丈夫。大理石だもの」
 ってところだった。
・イタリアロケってあったけど、ソコヴィアなのかな?
・ところで音楽がエルフマンなんですが、これまでで一番びっくりしたエルフマンです。
 MCU初参戦。
・今回のおまけ映像はちょっと寂しい。というか前回が楽しすぎた。

次回作「キャプテン・アメリカ3シビル・ウォー」について(原作ばれ)
衝撃展開のためにキャラクターの個性が曲がって、知性と品位が落ちる話が大嫌いなので、
「シビル・ウォー」とその続編(タイトルあげられない/笑)の展開が苦手なのですが、
ルッソ兄弟、神展開たのむ……という気持ちです。










2015.07.06 サイトに掲載

2015.12.30 再掲載





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