「マッドマックス 怒りのデス・ロード」








先に公開されていたアメリカで、
男による男のための暴力マッドネス映画であるこのシリーズを
女に媚びた内容にしやがって!!!!許さない!!!!みたいな
めんどくさい論争が起こったとか何とか小耳にはさんで、
論争はどうでもいいとして、あの世界観で女性に媚びるっていったいどうやって…?
と不思議に思っていたので公開早々見に行きましたが、なるほど納得しました。
「トゥモローランド」もそうでしたが、男女ダブル主人公でした。

下記、何も情報をいれずに見たい方はご覧にならないでくださいね。

核兵器で文明が荒廃した地球。
水や石油不足、先天的な病による短命に苦しむ人間は
小さな集落を形成し、武装して暮らしていた。
家族の死の記憶に苛まれ、1人荒野をさすらうマックスは、
武装集団に拉致され、奴隷として囚われる、というあらすじ。
特にどんでん返しがあったり、過去の話が伏線になったり、
様々な陣営の思惑が入り乱れたりはせず、
序盤を除いて、2時間ずっと爆走しっぱなしです。
びっしりと詰め込まれたカーアクションの豊富なアイディア!
そして狂った世界の頭のおかしい登場人物たち!

マッドマックス1〜3の続編ではあるのですが、
主役も交代しましたし、特に前作を見てないと分からないって事はないです。
(私は3を見てないし、1、2はずっと昔にTVで見て記憶がウロ状態で見た)

そして今回は支配者イモータン・ジョーに飼われていた5人の女奴隷たちの逃亡、
彼女達の逃亡を手助けする女大隊長フュリオサの物語でした。
あと、闘うおばあちゃん(熟女含む)集団が出てきた!
洋画バトル映画って戦うおじいちゃんたち胸熱展開は時々あるけど、
勇猛果敢なおばあちゃんはすごくすごく少ないから貴重!
でも彼女達に負けないくらいマックスは格好いいし、見せ場あるし、いい男だよ!

大画面映えする映画なので劇場で見て頂きたいですが
シネコンでやれるギリギリのラインのやばい世界観だったので
(あれを越えるとカルト映画になっちゃう)
爬虫類やら昆虫を食べたりするシーンもちょびっとあるし、
車に撥ね飛ばされてボーンとか、飛び散ったりとか、腫脹とか、
欠損した人、五体満足な状態ではない人、等々苦手な人はだめかもしれません。

これ見てみて、面白そう!と思われたかたは劇場へ。
https://www.youtube.com/watch?v=qyERfHRjTTo

内容ばれというか、頭がおかしいな素晴らしいな!という点

・イモータン・ジョーの軍団が、楽隊を引き連れて進軍してくる。
 太鼓とエレキ。私の隣りの外国のお客さん、後半ヘドバンしてた。
・追っかけてくる車のデザイン、頭がおかしい。
 びっしりトゲに覆われていたり、改造パワーショベルだったり。
 もちろんタイヤから真横に武器が出るし、丸鋸も出るぞ!
・人間もおかしい。登場人物の半分は暗黒舞踏のひと(画像検索してください)。
 中ボスの人で、スーツを着たおじさまがいらっしゃるのですが、
 両方のちくびのところだけ服が破けていて、手持無沙汰な時間に
 ちくびピアスをいじってらっしゃるところが一瞬映って、
 その細やかなキャラクターの作りこみに感服しました。
・小道具の凝りようもすごい。何にでも髑髏の意匠が付いていて
 いっそ面白かった。
・なんか…母乳を搾乳するミルク製造工場があって、
 女が並んで座らされていて…たぶん幻覚じゃないと思うんだけど…。

格好良かったところ

・フュリオサもマックスも、やばい状況でずっと冷静で、
 互いの能力に一目置いている感じが良かった。
 2人とも地味にツンデレ同士なのがこれまた良かった。
・ニュークスを演じたのはニコラス・ホルトだったのですが、
 メイクのせいで全然彼に見えなかった。
 頭を撫でると懐いてついてきてしまう系男子。かわいい。
 最後のシーンはキメた。
・露出の高い服を着た細身の美女はキャーキャー役かと思いきや、
 妊婦まで自分と腹の子を盾にして仲間を庇って闘うの燃えた。
 マックスも思わず親指を立てる闘いぶり。
・おばあちゃんたちもガンガン闘う。銃底での打撃、いい腰の捻りぶりでした。
 ただ老女はやっぱりウェイトが足りないのがリアルだった。
・女でもシビアに戦死するのが世界観に合ってた。
・出た!種は死亡フラグ!
・若い女と年寄りの女と、片腕のない女、体を病んだ社会の最下層の若い男と、
 心を病んだはみだし者の男が手を携えて強者と戦う話でした。










2015.06.21 サイトに掲載

2015.12.30 再掲載





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