「ハイネケン 誘拐の代償」








小さな建設工事の会社を営んでいた幼馴染5人組が、
経営に行き詰まり、ハイネケンの社長誘拐を計画実行するという、
1983年に実際にあった事件を元にした映画です。

予告とか紹介では、誘拐事件の謎が明かされるとか、
社長が犯人側を圧倒し立場が逆転するとか書かれていますが
特に謎は明かされないし、
途中までは社長優勢と言えなくもないんですが後半ちょっと違います。

ラストばれ

会社の経営難→銀行強盗→誘拐という順番で話が進むのですが、
間延びするので登場人物紹介を兼ねた感じの、
銀行強盗からでよかったのではないか。

びっくりするほどアバウトな誘拐です。
外出するところにわーって走って行って、
わーって後ろから抱きついて、
わーって車に押し込めてしまう。
脅迫状をコピーするのですが、
コピー機に原稿を忘れてきちゃったりとか…。
イベント前のオタクかよ!?

誘拐された社長が、企業で発揮していた人心掌握術を駆使して
犯人グループを翻弄し、内部崩壊に導く話かと思ってたら、
全然そんな事はなくて、
むしろ最後のほう、犯人たちが
わたしをとるのか、あの子をとるのかっどっちよ!
みたいになってきて、
なにこれモテモテリーダーをめぐる痴話喧嘩…?
って真顔になりました。
最後彼等が実際どうなったかテロップが出るのですが
「あれってどういうことなの…」って終わってから話し合いましたよ。
企業のトップ誘拐+義弟に片想いする男(たぶん)ということで
「レディ・ジョーカー」を思い出しましたね。私は。

裕福には2通りあって、巨額のお金を手に入れることと
もうひとつは友達が大勢いること、2つを同時に手にすることは出来ない
とかって社長のセリフがリピートされて、
教訓話のような体裁で終わりましたが、いやこの映画のキモはそこじゃない。
結局義兄の想いは通じたの!?何で彼は暗殺されたの!?










2015.06.15 サイトに掲載

2015.12.30 再掲載





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