「ウィ・アンド・アイ」 ミシェル・ゴンドリー監督。 学期末で明日からは長期休暇の学生たちの乗り込んだ、 下校バスの中は大騒ぎ。 噂話と、面白い動画、喧嘩中のゲイカップル、 執拗なからかい、休暇中のパーティーの計画。 躁病的に陽気で必要以上に攻撃的な彼等の態度は、 バスに乗っている学生が下車して減っていくにつれ変化し、 やがて素の自分を見せ始める。 バスの中だけでお話が完結します。 3年にわたってティーンへのインタビューを続け、 演じる人物もなるべく役に近い境遇の若者を選んだそうで、 彼等の会話はなるほどリアルです。 あまりゴンドリー監督作品っぽくはない。 しかしブロンクスの平均的なバスはあんな感じなんだろうか。 だとしたら恐ろしくて乗れない。 乗客の初老の女性をセクハラねたでからかって 液体をぶっかけたり、 子供に煙草の煙を吐きかけたり、 座席の後ろに食べかけのピザを捨てたり。 あれでヘアスタイルがモヒカンなら北斗の拳ですよ。 ゲイカップルの終盤の会話とか、 悪ガキの1人が1匹狼の少年と友達になりたくて声をかけるところとか いいなと思う箇所はあったんですが、 ともかく学生たちの「ウィ」の状態が怖すぎてそれどころではなかった。 あと、この題材はどちらかといえば小説向きではないかと思った。 2015.03.22 サイトに掲載 2015.12.30 再掲載 戻る |