「プリデスティネーション」








ロバート・A・ハインライン「輪廻の蛇」を
マイケル&ピーター・スピエリッグ兄弟が映画化。
タイムパラドックスものです。

ものすごくトリッキーな話なので
時間のほとんどをあらすじのために費やしてありますが、
ここだけは押さえておかなくてはいけない!というシーンには
たっぷりと時間を使ってあり、そして役者さんもとてもいい演技をなさっているので
全体的にびっくりさせられつつも切なさのある、いい映画化じゃないかと思います。

この兄弟監督の前作は、弟が兄に対して一方的に異様な愛情を抱く吸血鬼もの、
「デイブレイカー」なので、おたく的に注目監督。
今回兄弟ものじゃなかったので安心しました…。

時空警察のエージェントである主人公は、
ニューヨークで1万人以上を爆殺する爆弾魔を追っていた。
バーテンダーになりすまして店で働いている主人公の前に
青年が現れ、奇妙な身の上話を始めるのだった……というあらすじ。

内容ばれ

めちゃくちゃ沢山伏線を引いてくれているので、
大体途中で分かると思います。すごく親切です。
それぞれの年代の彼女の、彼の苦悩があるので、
びっくりトリックのための記号、という感じはしない。
オープンカフェでお茶を飲んでいるジョンとジェーンかわいかったです。
(わー、イケメンな俳優さんだな、誰だろう、と検索した…)

鶏と卵の話がそもそも最初にあるんですけど、
時空警察の干渉を受けていない状態での始まりはどこなんだろう…。
すごいぐるぐる考えました。

結局のところ飛びぬけて優秀な個体である主人公が
エージェントになってから残す膨大な業績が目当てで、
そのあとのデメリットについてはある程度放置、
そして被害を極小に抑えさせるという、
骨までしゃぶりつくす時空警察が鬼畜という気がします。

耳の形をずっと見てました。









2015.03.13 サイトに掲載

2015.12.30 再掲載





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