「スティーブ・ジョブズ」2013年








ジョシュア・マイケル・スターン監督

私はりんごユーザーではなくジョブズ信者でもないので
彼の伝説についてはほとんど何も知らないのですが
(カップリングの片方として結構メジャーであるという事くらいしか…)
この映画は彼の来歴くらいは知っていること前提で、
あの有名なエピソードを敢えてあっさりと!贅沢に!という
コンセプトで撮ってある気がしました。

技術的天才はスティーブ・ウォズニアックのほうで、
ジョブズは一点特化型ではなく、商才、人心掌握、美的センス
あらゆる才能を与えられたマルチ型の天才だったのだなあと知りました。
わりとこの映画はジョブズを美化せず、
人でなしの部分をドシドシ前面に押し出してたのが良かった。
(と私は思ったけど、美しいジョブズを愛する、
あるいは逆に悪魔のジョブズを愛するファンのかたの意見は違うかも)

内容ばれ
(私以外のみんなが知っている有名な事実かもしれないので反転しません)

それまで誰に対しても冷酷に振舞っていたジョブズが、
(高校時代から付き合っていたガールフレンドが妊娠したら捨てて、
DNA鑑定で実子だという結果が出ても、お金が有り余っていても、
頑なに養育費を払わないとか真正クズだな…と思いました)
スティーブ・ウォズニアックに去られたときに
子供みたいな顔をして、ガチで心折れた演出だったので、
あ、なんか人気のカプなんだろうな。分かるわ…と直感しました。
「ただ、みんなのためにクールなおもちゃが作りたかった」
って言って彼は去るんですが、
スティーブ・ウォズニアックさん、天才なのに人柄も天使らしく、
貴重な人材ですね。
(だというのにジョブズさんは若い頃、自分では技術的にむりな仕事を
ウォズニアックさんに振って、「報酬は700ドルだったよ」と嘘ついて
350ドルを渡すも、本当の報酬は5000ドルだったという。
これで絶縁しなかっただけでも大天使ですよウォズニアックさん…)

独裁が祟って一度会社から放逐されるのですが
経営が危うくなって請われて復職して、
かつて自分を追放した取締役の首をどんどん切っていくところは
まるで復讐ものみたいでした…。

デヴィッド・フィンチャー監督の「ソーシャル・ネットワーク」
(フェイスブック創始者マーク・ザッカーバーグの、成功と失脚を描いた映画)
と共通点が多いので比較すると面白いです。
ネタ的にはたぶんジョブズのほうが良いネタなんだけども、
監督の手腕は圧倒的にフィンチャー監督が上なので、ええと、あれだ。









2015.02.24 サイトに掲載

2015.12.30 再掲載





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