「セブン・サイコパス」 マーティン・マクドナー監督 2012年 劇場公開時に見に行けなかったんですが面白かったのでちょっと後悔。 主人公は「セブン・サイコパス」という映画の脚本を執筆していて、 変人の友達の知恵を借りるのですが、その友達のしていたやばい仕事の関係で マフィアに狙われることになり…というバイオレンスコメディです。 頭のおかしい人が沢山出てきて、シュールな会話をかわし、 やたらと人が死ぬという話なので、 タランティーノ映画がお好きな人に合うかも。 そのアイディアで1本映画が撮れるのでは?というネタが 1つのエピソードとしてどんどん消費されます。贅沢。 その代り、背骨にあたる起承転結は薄め。 内容ばれ 眼球を撃たれて死んだ実在の人物の話とか、 プードルは泣き顔だとか、 アイルランド人は飲まずにはいられないとか 夢オチはオカマっぽい。いまはオカマって言わないらしい。ホモって言うらしい。とか セリフが妙に心に残ります。 シリアルキラーを夫婦で殺して回る話は劇的だったので 別の映画で見たいくらいです。 あれに出てきたテクサーカナの月光殺人の犯人や、 キングズベリーランの屠殺者や、ゾディアック、 みな未解決事件のシリアルキラーですが、 キングズベリーランの屠殺者はスウィーニー博士犯人説に基づいて撮られていることがわかったり、 ゾディアックの部屋にガンジーの写真が貼ってあったりとか、 細かいうえに皮肉が効いてて良かった。 途中「おまえかよ!」って突っ込みを入れるところが何回かあります。 この系のオチに名前がほしい。 どんでん返しでもないし、意外な正体というのとも違うけど でもびっくりする。 サイコパスを7番までカウントして元に戻るところいいですね。 ビリーは主人公の事を好きすぎてせつない…。 みんな頭がおかしいのですが、 サイコパスさんたちがそれぞれ大切な存在を持っていて、 その愛情がとても強いので、不思議にほんわかする映画です。 2015.01.25 サイトに掲載 2015.12.30 再掲載 戻る |