「永遠の0」







祖母のお葬式で、実は祖母は再婚で、
いまの祖父とは血のつながりがないと知らされた姉弟が、
実の祖父の事を調べ始めるというあらすじ。

祖父は凄腕の戦闘機乗りだったが、
生きる事に固執して戦闘を避けていた、と聞かされるが、
しかし結局特攻で死んだ彼には、様々な事情と思いがあったというのが
次第に明らかになります。実の祖父役は岡田准一さん。

内容ばれ(あまりほめてません)

友人の男女が集まった飲み会の席で、いかにも平和ボケしてますという演出で、
「特攻と自爆テロは同じ」「そういう話はついていけない」「こわい」
「せっかく和やかな席なんだし」
ってみんなが口々に言って、主人公は
「特攻と自爆テロは全然違う!お前は全然わかってない!」
と激高して席を立って帰ってしまうのですが、
確かに軍事施設や軍人や兵器が対象、民間人が対象という点は違いますが、
洗脳されてもしくは同調圧力により死を選ばされるという点では同じだし、
楽しむために集まった席で突然特攻の話を力説始めるのは怖いとしか言いようがないし、
ましてや怒って帰ってしまうってどうなのよ。

主人公の友人が茶化して言ってましたが、
資格試験浪人で自信が揺らいでいる時に自国賛美を拠り所にしてプライドを取り戻すのって、
悪くはないですが、危険な面もありますね。宗教や自己啓発も同様です。
友達は客観的に良いこと言ってくれてるのにな…。

まあ作者の方はお年寄りのようだし、監督さんは泣かせ芸に特化したひとで、
なによりすごい興行成績を出しているので(風立ちぬの7割くらい)
邦画界にとってはありがたい映画だよなーと思ってます。

これまでツンツンしていた男が、首根っこ押さえられて
主人公のイケメンに(この場合岡田くん)顔を寄せて何かを言われると、
以降しおらしくなってしまうパターンおもしろすぎる。
あとあのおじいさんは完全に宮部さんを追想しながら孫のこと抱きしめてるよな。










2014.11.10 サイトに掲載

2014.12.27 再掲載





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