「ジャージー・ボーイズ」







ヒットナンバーを次々と世に送り出した人気グループ、フォー・シーズンズの
栄光と不和、解散を描いたミュージカルの映画化。イーストウッド監督です。
時々登場人物が観客に対して語りかけてくるなど舞台的な(メタ的な?)表現もあります。
バンドメンバーの仲が壊れていくあたりは結構重いですが、
音楽の力が強くて、見ていて辛いという事は全然ないです。

メインボーカルのフランキーの扱いが凄くて、
両親からも、街の不良たちからも、そればかりかマフィアのドンからも
猫可愛がりされて天使ポジションの青年なんか、BL以外で初めて見たわ!

ラストの演出が最高です。ファー!って盛り上げておいて
さらにとどめのもう一撃きますからね…。舞台のままなのか映画オリジナルかは分かりませんが
これ舞台だったら立ち上がって拍手してたな。

内容ばれ

フォー・シーズンズのメンバーチェンジは本当はもっと複雑で細かいようですが
分かり易く4人で固定してありました。

一般家庭育ちの天才2人、音楽のできるゴロツキ1人、平均的な男1人、
これでうまくいく訳がない…。
トニーの作った借金が主な原因となってグループは崩壊し、
後半はずっとその借金を分割で返すフランキーの話です。
(全部あわせて6千万円くらいだったかな…?)

話し合いの途中でニックがぶち切れて激白するシーンですが
10年間ずっとツアーではトニーと同室だったけど
タオルを全部びしょびしょにされて、バスルームの使い方は汚いし、最悪だった!
って怒鳴って、その剣幕にマフィアのボスも黙ってしまうくらいで、
それは辛かったね…というのと、
でもなぜ今、巨額の借金の話をしている時に…というのと、
それ女性同士ではひそかに軋轢の原因になることが多いけど、男性でもそうなんだ…というのと、
ここ笑うところなのかシリアスなシーンなのかどっちやねん…というのが入り混じった
名シーンだと思います(笑)

マフィアのボスといえば、借金の件で仕切りを頼んだ時に
今後はグループがマフィアの食い物にされるんだろうか…と思ったら
純粋に借金の仲裁だけで、その後もフランキーの庇護者の立場に徹したという…。
ボスのフランキーへの慈愛は本物。
あと見栄っ張りで嘘つきでだらしがなくて攻撃的なトニーですが
フランキーへの愛情は矢張り本物だったと思うのです。
フランキーは「クリスマスにカードひとつ、プレゼントひとつくれたことがあったか?
子供の話を聞いてくれたことがあったか?」と切って捨てていましたけども…。
(アメリカの男性の友情を測る尺度はそこなのか?)

色々切ないですが、名曲が生まれる瞬間の電気が走るような衝撃、
メンバー全員がそれを名曲だと分かっている、共犯である、
でも憑りつかれたような、熱にうかされたような短い時間を表現してあってわくわくしました。











2014.10.28 サイトに掲載

2014.12.27 再掲載





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