「猿の惑星: 新世紀」 認知症の治療薬を開発中に発生した猿インフルエンザによって、 地球の人口は激減し、逆に知性を得た猿たちは領土を拡大しつつあった。 人間の集落のエネルギー問題を解決すべく、 猿の集落近くにある水力発電所を補修にきた主人公チームは 猿と遭遇し、銃で撃ってしまうという事件が勃発する。 というあらすじ。 「猿の惑星: 創世記」の続編です。 どちらの陣営にも平和を望み、争いを回避しようとするキャラクターがおり、 また憎しみと恐怖を忘れられず相手を一掃しようというキャラクターがいます。 というか鏡のようにそれぞれの側に対になる猿と人間がいる。 丁寧な脚本なんですが、SF・有名な役者さんが少ない・猿、 という三重苦で日本では苦戦しそうなのが残念なところ。 内容ばれ 憎しみと恐怖っていうのは、一度受けてしまうと猿インフルエンザのように致命的な病で、 しかも周囲に伝染していくのではないかと思った。 あの最初に発砲した人とコバがいなければ、人間と猿は共存できたかもしれないけど でも相手の陣営を信じられる人たちは決定的な喪失と痛みをまだ得ていないだけだし、 みながみな聖人君子になれるわけではないし。 ・監督がルパート・ワイアットからマット・リーヴスに変わりました。 でもあまりトーンに変化を感じない。脚本が同じ人だからかな。 ・前作の人間側の主人公、フランコはどうやらインフルエンザで亡くなったようです。 まあそれは彼自身の責任だから仕方ないとして、隣りの家の人本当気の毒…。 ・最初の猿インフルエンザ被害状況、北海道の人口が少なすぎやしませんか!? あんなもん? ・カメラのバッテリーの電気は10年間残っているものだろうか…さすがのSONY製? ・自慢じゃないけど数千年戦争を続けている人間には 戦術的にも兵器的にも、相手を欺く方法も、ノウハウの蓄積が膨大にあるので いくら個体の力が大きくても、いま戦争デビューしたばかりの猿には負けないと思うんですよ。 多少文明が後退していても。 ・予告ではゲイリーがクズっぽくて、ゲイリーのせいで共存の道が断たれたっぽく作ってあったけど べつに悪い人でも何でもなくて、常識的な行動だった。 指揮もしつつ最前線で戦ってる勇敢な人だし。 ・というかあの局面で主人公がゲイリーを銃で脅すのはどうだろう。 これまであれだけ銃のせいで状況が悪化してきたのに。 対話で、もしくは引き延ばしのための対話で何とかならなかったんだろうか。 2014.09.22 サイトに掲載 2014.12.27 再掲載 戻る |