「天才マックスの世界」







ウェス・アンダーソン監督

1998年なので、まだ監督独特のスタイルが煮詰まっていなくて
予算もたぶんすごく少ない。
でもすでに壁一面の絵はあるし、変てこな舞台劇、
アニメのような役者の動きもあります。
監督の作品を5本見ましたが、犬猫が死ななかったのはこれが初めてです。

マックスという才能豊かな、変わり者の青年が
年上の女性に恋をして奔走するコメディです。
うーん、コメディかな?
マックスは初老の男性と友達になるのですが、
年上の女性と、初老の男性、マックスの3名の間に
三角関係が発生します。

内容ばれ

マックスは名門校を放校になって公立の学校に編入するのですが
いつも奇妙な世界にいる奇妙なウェス・アンダーソン監督のキャラクターが
アメリカの普通の青春映画みたいな学校の中にぽつりと存在するのは
強烈な違和感とアウェーの変人の悲しさがありました。

変わり者の子供が一生懸命大人の女性にアプローチするのが
たぶんこの映画の肝だと思うのですが、
断っても断ってもくじけず迫ってきて、
でも自分の意に添わないと狂暴になって怒鳴って
警察に捕まっても隙あらば近付いてきて
無理やりキスをしようとするし事故を装って部屋に入ってくるっていうのは
これ撮りようによってはホラーだし、
2014年の今となってはウェス・アンダーソン監督ですら
コメディとして撮るのは難しかろう…と思いました。

マックスの親友役のメイソン・ギャンブルくん(Mason Gamble)が
かわいかった。でもいまは活動されてないっぽい。
マックス役の人はタリア・シャイアの息子さんなのですね。
ウェス・アンダーソン監督作品の常連さんだ。









2014.09.04 サイトに掲載

2014.12.27 再掲載





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