「バベットの晩餐会」







デンマークの映画です。
ユトランドの辺境で、つつましく暮らす老姉妹とそのメイドのお話。
牧師だった父の生誕100年を記念して、
かつて父の元に集まっていた信徒たちと食事会を催そうと決めた姉妹だったが、
その晩餐会で供する食事の一切を自分に任せてはもらえないだろうかと
メイドのバベットが申し出て、彼女たちは了承する。
しかし彼女の手配した食材のあまりの豪勢さに罪深さを感じた姉妹と信徒たちは
「当日は料理の一切を楽しまないようにしましょう」と誓いを立てる。というあらすじ。

前半がユトランドの自然と姉妹の暮らしぶり、彼女たちの過去にあった出来事のパート、
後半が怒涛の料理パートです。

内容ばれ
信徒たちが年をとって疑り深く頑固になるところ、ふいてしまった。
無宗教の者だってあんなに失礼なひとにはならないよ!

バベットのお料理がすばらしかったですね…。
特に「うずらの棺桶風」がね…。「ラム酒風味のサヴァラン」も。
(ああいう風に、うずらの頭部が飾られていたら、脳を吸うのが正しい食べ方なんですね!)
(いつかフレンチで出てきたら、覚悟してやってみます)
信徒たちは、料理を味わってはならない、会話してもいけないと決めているのですが
逆にそれだからこそ、彼等の視線や表情やスプーン&フォークの動かし方で
料理のすごさが伝わってきます。
1人だけ、信徒ではないひとがいて、その人がグルメ漫画の解説役のように
詳しいデータを喋ってくれるのですが、あのひと正確に全部当ててすごいな…。
お酒はアモンティリャード、ヴーヴ・クリコ、クロ・ヴージョ、ハインなのだそうです。

食卓の方もおいしそうでしたが、台所でも
招待客を馬車に乗せてきた御者が、ちょっとだけ相伴にあずかる代わりに
コーヒー豆をひいてあげたりとか、
給仕の少年が上等のお酒をちょっと飲ませてもらったりとか楽しそうでした。
「食事を恋愛に変える事の出来る唯一の料理人」バベットのお料理、私も食べたい!

そんなに説明の多くない映画ですが、
才能とは何なのか、幸福とは何か、この映画なりの答えを出しています。
あ、でもあまり若い人向きではないかも。









2014.08.20 サイトに掲載

2014.12.27 再掲載





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