「300 帝国の進撃」







スパルタ対ペルシャ軍の、300人対100万人という
圧倒的に不利な戦いを壮絶に描いた前作ですが、
今回はあの戦いの前後で、他のギリシャの都市はどう動いていたかというお話です。
メインは海戦。
前作の監督ザック・スナイダーは「マン・オブ・スティール」の撮影の為降板、
脚本での参加となり、続編監督はノーム・ムーロとなりました。
密度と独創性においては、前作よりややパワーダウンした印象ですが、
流血&残酷描写、筋肉美の好きなひとには満足できる仕上がりになっています。

今回は女剣士にしてペルシャの海軍を率いるアルテミシアが登場。
バーンとヌードも披露してくださり、お色気シーンもばっちりあります。

内容ばれ&ちょっと歴史

今回の主役テミストクレスも、サブメインのアルテミシアも実在の人物で
テミストクレスは映画のお話そのまま、サラミスの海戦を勝利に導いた人物、
アルテミシアは映画とは違ってペルシャの将校ではなく、
史上最古の女海賊にして女王なのだそう。
実際の戦力差は、ペルシャ軍がギリシャのおおよそ2倍ほど。
各ポリスの船の数をネットで見ているとスパルタ18隻に対し、
アテナイ180隻と圧倒的で、アテナイって本当アメリカみたいね…って思いました。
(このへんの調べもの、面白くて終わりがないので危険です)

ギリシャ人は泳げたから、船が破壊されても泳いで島へ辿り着けたけど
ペルシャの人はほとんど泳げなかったので溺れて死んだそうです。
来なけりゃいいのに……。

テミストクレスは勝利のあと、ちょっと調子に乗ってしまって失脚し
アテナイを追われてしまったようです。史実しょっぱい…。
そして敵将を頼ったらしい。
この経緯、コリオレイナス(コリオラヌス)に似てますね。

この映画でびっくりしたのは、
ペルシャの金色のドラァグクイーン、クセルクセスが
マラトンの戦い前はごく常識的な格好をした好青年だったことです。
(しかも普通のイケメン)
ちょっと色々あって金色になりました。

それと嫁無双な……嫁あんなに強いなら、
亭主の散歩についてけばよかったのに。











2014.06.26 サイトに掲載

2014.12.27 再掲載





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