「X−MEN フューチャー&パスト」 舞台挨拶付き先行上映に行ってきました。 親日家のヒュー・ジャックマンさんが1人で来てくれて、 にこにこ片言の日本語をいっぱい話してくれました。いいひと。 ヒューはイケメンを司る聖人に列せられるべき。 内容は、シリーズの要となる話なのでファンはぜひ見るべきですが、 X−MENを全然見たことのない人にはちょっと難しいかも。 絶対見ておくべき作品「X−MEN ファースト・ジェネレーション」 見ておいた方がいい作品「X−MEN ファイナル ディシジョン」 (ただし1・2を見てないと話が分からない) (しかもシリーズ1番の駄作との声高し) 「ウルヴァリン X−MEN ZERO」 見ておくと楽しめる作品「シリーズ全作」 今回は時間ものです。 対ミュータント兵器「センチネル」の暴走により ミュータントとそれを助ける人間が容赦なく殺される世界で、 全滅寸前まで追い詰められた彼等は、 すべての始まりである1973年の世界に ウルヴァリンを送り込んで歴史を改変しようとする。 というあらすじ。 オチばれ注意 時間的に XFG→ウルヴァリン0→1→2→3→ウルヴァリン侍→F&P という流れだったのが、タイムリープにつきもののリセットが起こり XFG→F&P になった。(ウルヴァリンZEROの内容に近しい事は起こると思われる) 今回の主役はいつも通りウルヴァリンと、そしてミスティークさんでした。 彼女の行動と決断に未来がかかっていた。 チャールズは、XFGの「人格者の教授が若い頃はちょいチャラ男だった!」 という衝撃の過去を経て、聖人になったと思わせて、 「そこから更に挫折して本格的にダメ男になった!」(そのあと聖人になった) という驚きの3段変身仕様でした。 (昼間っから酒かっくらって、薬で能力を打ち消して沈んでいる状態です) でもよく考えると萌え設定です。自分の能力に苦しめられる教授は新鮮でした。 そしてウルヴァリンですね。いつもはギザギザハートでいきがっている彼ですが、 これまで導いてもらった恩を返すように優しく忍耐強く教授を諭します。 なかのひとの父性が漏れ出ていて、登場人物全員が惚れてまうやろというイケメンさ。 (全裸サービスもあるよ!) というか未来を救うとか何とか言われていますが、ぶっちゃけ彼の使命は 過去の教授とマグニートーをくっつけるお見合いおばさんの役です。 でも教授がエリックのことを恨みMAXなので、エリチャエリ創作をしている私にすら 「これ無理やろ……」と思わせてくれました。 教授はXFGのあと「浜辺では格好いいこと言ったけど本心はああじゃなかった…」 とかお酒を飲みながら悶々としていたのかな…。 シリーズを通して見てきたファン全員が、ずっと夢見ていたシーンが 今回最後にあるのですが(そしてそれは一瞬のことで、違う未来に書き換わりますが)、 これだけ時間がかかったので感慨もひとしおでしたね。一瞬だったけどね。 ・未来世界の都市機能がどの程度残っているのか、 ミュータントに差別的な市民とその人口はどうなのかはちょっと謎のままだった。 ・SAMURAIでのおまけ映像、空港の教授とマグニートーは特につながらなかった。 ・クイックシルバー無双。彼だけ違う映画のひとみたいに強かった。 後半も彼がいれば……と何度も思った。 マグニートーの息子かも?というネタ振りがちょっとあった。 ・ムチ打ち注意かわいい。 ・兄妹萌えのかた大勝利。 ・JFK要素、全体の1割以下でした。ましゅぼん版でJFK話が見たいよ? ・僕は暴力が嫌いだ、からの渾身のパンチ笑った。 ・トラスク博士の考え方も面白くはあるんですよ。「人類の敵は絶滅だ」っていう。 ・若エリチャがフーフー喧嘩しているのとは対照的に 熟年カップル的な熱い視線で常にやり取りする老エリチャ…。 ・どろどろ三角関係とか、今回なくてよかったー。 ・教授は9歳で周囲に声が聞こえ始め、12歳でそれが人の心の声だと理解したという会話、 わりと能力発現が遅かったんだな。教授のメンタルが安定しているのに納得した設定。 ・空港で、みんなが次々喋り出すシーンは能力の見せ方としてよかった。 わがままを言うなら、レイヴンを精神支配しないのは 「頭に入れてくれない」じゃなくて「約束したからそれはできない」 にしてほしかった。最後までレイヴンの頭の中に入らなかったらもっとよかった。 ・XFGではあんなに希望にあふれて明るかったセレブロの映像が 怨嗟に満ちた恐ろしいものだったのがショックだった。必要なシーンだけど。 ・解剖されたアザゼルさんやエンジェルさんの写真でギャーってなった。 エンジェルさんの羽が陳列されてるのとかすごく人間がやりそうなことでな。 ヘルファイアクラブの人たちは世渡り上手そうなので、死んだりしないと思ってた。 しかもあの人たちの死亡は改変されないのでもう二度と会えない。しょんぼり…。 ・英語では「チャールズのレイヴンなのか、ミスティークなのか」 って言っているところが字幕だと「レイヴンなのか、ミスティークなのか」 になってた気がした。わりと映画のテーマのセリフですよね。 ・過去作品ねたはちょこちょこ仕込んでましたね。 ストライカー出てくるし、ジェイソンの名前出てくるし、爪がまだ骨だったり、 ほぼキュアじゃんという薬品出てきたり、最後の学園の様子とか色々。 ・あれだけ大々的に建造物損壊したら、いくら大統領の命を救っても ミュータントへの印象は良くならない気もするけどな。 ・おまけ映像。フォー・フォースメンといえば映画「グランド・イリュージョン」ですが 名前の元ネタは黙示録の四騎士(The Four Horsemen of Apocalypse)で、 アポカリプスの部下キャラなのね。ふむふむ。 残念な点を1つ書くと、物語の都合上 エリックの知能指数が著しくダウンした事。 彼は未来の自分達が全員で共闘しても到底勝てない敵が現れて 殲滅されかかっているという設定はちゃんと理解しているのですよね? (だからこそミスティークを殺そうとしたのだし) (そして結果的に血液を採取され、改変のチャンスを1度潰した) センチネルを暴走させたときは、ああなるほど一般人に 兵器の危険性をアピールするのね、多少手段が汚いけど有効ね、って思ったんですが、 あの場で格好よく自分が登場して 「愚かな人間どもめ!ドッヤァァァァ……!ミュータントTUEEE!」 をやっても意味がない事はもちろん分かってるんですよね? 圧倒的な力の差を見せつけて抵抗の気力を奪う方法ではそれこそ全面戦争だし。 最大限好意的に解釈して、自分はあえて悪役に徹する 「泣いた赤鬼作戦(配色逆)」ですが、とてもそうは見えないしなあ…。 むしろあれ牢から出さない方が話が簡単だったのではないか。 2014.05.28 サイトに掲載 2014.12.27 再掲載 戻る |