「世界にひとつのプレイブック」







原題は「Silver Lining Playbook」
すべての雲には銀の裏地がある=Every cloud has a silver lining.
(暗い雲でも裏側は太陽に照らされて輝いている)
という格言を元にした
希望の光へと向かう戦術書、みたいな意味の題なんですね。邦訳不能だ(笑)
ライニングって、ライニング加工とかのライニングかー。

双極性障害のひとの話です。
最近では躁鬱病の事を双極性障害というのですね。
私は突然怒鳴りだしたりする人がすごく苦手なので
(まあ好きって人はあまりいないだろうけど)
見ないよーって思ってましたが、
怒鳴ったりするのは最初の少しだけですよって教えてもらって見ました。

主人公は妻の浮気現場を目撃したことがきっかけで暴力事件を起こし
入院していた。
退院できたものの、薬を飲まない彼は回復せず、
妻と復縁できるという妄想に憑りつかれている。
そんな折に友人に招かれた夕食会で
彼の妻の妹で、同じ病をもつエキセントリックな女性と出会った主人公は
彼女をあばずれと蔑み、敬遠するが……という話。

内容ばれ

「武器よさらば」を読んでラストに憤慨し
夜中の4時に両親を叩き起こして叫びまくる、
接近禁止令の出ている場所や相手にぐいぐい近づく、
結婚式の時のビデオが見つからないからと夜中の3時に
両親を叩き起こし大声で怒鳴り、近所の人が目覚め
苦情の電話がかかってきて、興奮して母親を殴り、警察がやってくる。
地獄のフルコースだ…。
薬を故意に飲まないというのが一番いかんと思います。
いくら太るとか頭がぼんやりするとかの副作用があっても。

双極性障害が人口に対して高い率で発症するのは
オランダ、アメリカ、イタリアで、
逆にカナダ、ニュージーランド、ロシア、日本、中国、
香港、韓国は少ないのだそう。(wikipediaより)
これ単に本人に自覚がないとか医療の対応が遅れているとかでないのなら、
なにが原因なのかなと思います。

あと双極性障害は比較的遺伝率が高いとも書いてありましたが
この映画では明らかにお父さんからの遺伝って匂わせている所とか
細かいなと思いました。

ヒロインはジェニファー・ローレンスで
彼女はこの役でアカデミー助演女優賞をとりました。
あの唐突に怒りスイッチが入って形相が変わるところとか、
平然と嘘をつきまくって、しれーっとしているところとか、
本人の素なのか?と思わせる迫真の演技でした。
(でもなかのひとは陽気なドジっこちゃんです)

こんな男とこんな女が果たしてうまくいくのか…と思わせて
この映画はジャンルがロマコメなので、
終盤では急速に病状が快方に向かい、まあ何とかなります。
後味はそんなに悪くありません。











2014.04.24 サイトに掲載

2014.12.27 再掲載





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