「パラノーマン
   ブライス・ホローの謎」








300年前の魔女狩り伝説で有名な町ブライス・ホロー。
そこで両親と姉と暮らすノーマンは、
霊の見える特殊な能力を持った少年。
しかしそのせいで父と姉からは疎んじられ、
周囲には気味が悪い子、構ってちゃん扱いされて
いじめを受けていた。

ストップモーションアニメです。
3Dプリンタで表情パーツを作成したらしいです。
基本無表情だけども、
唇や眼のちょっとした違いで感情を表現するノーマンの顔など、
実写やCGにないストップモーションアニメ独特の味に合ってました。

おちばれ

前半はよくある感じの特殊能力主人公排斥描写だったのですが、
終盤、魔女を戦闘によって封印するのではなく、
対話によって去ってもらうのは良かったですね。
しかも魔女と同じ境遇の(しかも子孫の。眉毛がまったく同じ形!)
ノーマンが言うからこその言葉の重みでした。
まあ11歳の子供を魔女裁判にかけて処刑にした連中は
祟られて当然で、アギーはもっと暴れてもいいくらいだと私は思うけど
300年間罰を受け続けたことでもあるし、痛み分けの頃合いなのかな?

酷い人間を憎むあまり、いい人間の事が目に入らなくなっている
って、覚えておきたい大事なことですが
なかなか難しいですよね。私刑で殺されたりしたら特にね…。
ブライス・ホローの町は暴徒化しやすいDNAが受け継がれているのだと思う。
もっと人をよそからどんどん呼んで血を入れ替えた方がいいよ…。

・ノーマンの姉のギャルと、ニールの兄のナルシストマッチョが
 くっつくかと思わせてマッチョはゲイだった残念!みたいな
 ちょっとピリ辛なところはいいですね。
・EDのホラー調アニメがレトロ可愛い。
・一番最後にクレイの製造過程がちょっとだけ映ります。

私はこの映画、なぜかニール・ゲイマン原作だと思い込んでいたので
違ってびっくりした。
「墓場の少年 ノーボディ・オーエンズの奇妙な生活」
の映画化だと思っていた。びた1文字合っちゃいねえ。
いや、「ノー」と「の」は合ってますが…。









2014.04.16 サイトに掲載

2014.12.27 再掲載





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