「ローン・サバイバー」 2005年、特殊部隊ネイビー・シールズがおこなった、 タリバーンの重要人物暗殺計画「レッド・ウィング作戦」の失敗と 唯一の生存者の帰還を描く。 作戦遂行中だった4人の隊員は潜伏していた山中で 山羊飼いの家族と遭遇する。 彼等を殺すか、解放してタリバーンに密告され包囲されるかの 選択を迫られた彼等は、後者を選び、 200人のタリバーン兵との、凄まじい死闘が始まる。 生存者の手記をもとにした実話です。 男女で…というより体育会系と文系、 全体主義と個人主義で感想が変わると思います。 戦闘ものお好きな方におすすめ。 頭に穴が開いたり骨がボッキボキに折れたりするので苦手な人はむり。 オチばれ(明るくない) タリバーン要人暗殺ものというジャンルで、 「ゼロ・ダーク・サーティ」を思い出しますが 蟻を見るようなビグロー姐さんのクールな撮り方とはやはり全然違います。 以下へいわの国のOLの寝言ですが。 ヤギ飼いの家族を殺すor全滅、の2択であったような描かれ方ですが、 それは違うと思うのです。 なぜタリバーンに包囲され交戦する可能性が想定されていないのか、 そのさい通信が通じない可能性が想定されていないのか、 各々装備に反映されていないのか、 山岳地図が頭に入っていた人はいたのか、 なぜ崖から2回もダイブする羽目になったのか、 (ヤギ飼いにしても両手拘束+猿ぐつわ+片足を折って解放とか または山頂まで連行とかあるよね…) あとからでは何とでも言えるといえばそうなんですが、 救出のためのヘリが出払っててすぐに飛べなかった点に関してだけは 私が責任者だったら事前に確保出来なかった時点で延期するって断言できる。 部下だったとしても進言する。進言できる組織であれば。 ネイビー・シールズ結成以来の大惨事だそうですが、 本当なんでこんなことになったのか理解できない。 あと崖から飛び降りたのに追手がタリバーンワープしてきてすぐ追いつかれたのも納得できない(笑) いくら地元で彼等の身のこなしが敏捷でも! 4人を救出するためにヘリが飛んで、撃墜されて16人が亡くなってます。 CH-47チヌーク、推定35億円。 死んだ軍人の弔慰金が最高1千万円だそうなので(人命安いな……) 19人でまあ2億、装備品を含めて40億足らずとしましょう。 現実では暗殺対象を逃がしているので丸損。 これ誰がどう責任とったんだろう…。 モサドは要人暗殺の経費1人あたり1千万で仕事したらしいよ…。 (対象が都市にいる場合と軍事基地にいる場合は違うだろうけど) それでどんどん嫌な話になっていきますが 軍人は低所得者層から多く出るって、マイケル・ムーア監督が映画撮ってました。 みんなでお金を出し合って、平均より命の安い人を買って、 死んでもらってる事を忘れちゃいけないと思う。 すばらしい仲間と共に闘って、国を守って死んだ! 友情!勇気!というのと お前は立派な信徒だ!悪魔のアメリカ人に神の威光を 命をもって知らしめるのだ! というのは表と裏ですよね。 命をお金に替えていると、本人が自覚して行っているのはいいけど、 友情だ兄弟だ勇気だという言葉で命を搾取するのはいけない。 生存者のかたが手記を書きたかったお気持ちはわかります。 よかったなあと思ったのは、あの村は映画だと あのあと皆殺しにされたとしか思えないですが、 実際は掟で押し通して話し合いで解決したということ。 それは本当によかった。 2014.04.13 サイトに掲載 2014.12.27 再掲載 戻る |