「ゼロ・グラビティ」






アルフォンソ・キュアロン監督

息子さんと協力して脚本を書かれたらしい。ほんわか。
スティーブン・キングといい、息子とラブラブ創作が流行りなのか。
医師(医療技師?)のライアンは、客員として宇宙開発事業に参加していたが
船外でのミッションの途中、ロシアが爆破処理したスパイ衛星の破片群に見舞われ、
シャトルは大破、彼女は船員のマットと共に宇宙空間に投げ出される。

リアルな映像表現としっかりした物理考証に裏打ちされた
SFサバイバルです。登場人物は2名。
私は最初にサンドラ・ブロックが流されたところで
「あ、もうだめだこれは助からない」って思ったし
途中で3回くらい「絶対助からない」って思いました。宇宙ヤバイ。
これはモニタで見ると価値が半分くらいになってしまう映画なので、
大きなスクリーンの、できれば3Dで見た方がいいでしょう。
閉所恐怖症のひとは絶対無理です。あとちょっと怖いシーンもあります。
それから、ゲーム画面でぐるっと周囲を見回すと
気持ち悪くなっちゃうタイプの人にも向いてないかも。

女性客の7割くらいが「ジョージ!けっこんして!」って思う気がします。
私もです。ジョージ!けっこんして!(ジョージ・クルーニー)

内容ばれ

たぶんフルCGだと思うんですが、
「どうやって撮ったんだろうこれ!?」と考え込むあまり
画面をガン見しすぎて、珍しく映像酔いしました。
宇宙空間だから上下左右がないんですよね。
あと無重力の船内空間の火花が魔法みたいに綺麗だったり、
無造作に浮いているように見える無数のアイテムが
ちゃんとそれぞれ別の慣性で動いていたりとか、
涙がどういう風に流れるかとか、いちいち珍しくて
じろじろ見ました。
こんな細やかで鮮明な宇宙空間の映像、滅多に見る機会がない。

余談ですが最初に亡くなったかたの顔が割れていたところ、
すごくすごく悩みました。
そういえば体内にも気圧があるって聞いたことありますが、
ゼロ気圧によって中身が全部出ちゃったということ…?首から下の中身は?

専門のかたによると、サンドラ・ブロックがロープを握った段階で
ジョージは静止するので彼は金具を外す必要はなかった、という点と、
あと中国の宇宙ステーションまで飛んだ起死回生の頓智、
あれは不可能だ、という点を除いてはすごくリアルだそうです。
でもこの2点はドラマに必要な部分だしな。

臨死体験というか、主人公が宇宙空間を漂っている間、
様々な記憶が(私の)走馬灯のようによぎりました。
FF8のリノアの宇宙キャッチ、失敗したなあとか、
マルディグラって言葉は最近覚えたばかりだなあとか、
「宇宙兄弟」で左利きの人間がパラシュート畳むチームに1人入っただけで
上手く開かなかったって言ってたなあとか、
この宇宙服一着約10億円って言ってたなあとか、
そういえば宇宙飛行士は文武両道人格高潔、瞬発力も持続力もある、
コミュ力ゲージがフルでメンタル最強の完璧超人だっけ…
ジョージの天使っぷりも納得だわ…けっこんして…とか、
スペースデブリ回収業のSFアニメ見てたな…たしかプラネテス…とか、
このあとに映画「ファイナルファンタジー」上映したら公開処刑だなとか、
あ、中国はやっぱりボタンに漢字書いちゃうんだ。カトー…とか、
保険会社が幾つも倒産しそうだなとか(記憶じゃないけど)。

エンジェル・クルーニーの導きによってライアンが再生する物語です。
(私はメタファは完スルー派です)
キュアロン監督は、旅の果て、行程の果てに
何かを得たり得なかったりする話がお好きなのかなと思います。
製作費は100,000,000ドル!パシフィック・リムの約半額!
登場人物が2名とはいえ!









2013.12.23 サイトに掲載

2014.07.01 再掲載





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