「ローマ法王の休日」






お話は、ローマ法王を選出するコンクラーヴェから始まります。
何度も投票を繰り返した結果、とうとう法王が選出されるのですが
選ばれた枢機卿メルヴィルは、初演説直前に激しい不安に襲われ、
その場を逃げ出します。
枢機卿たちも、広場に詰めかけたカトリック教徒もポカーン。
そう、この邦題は「ローマの休日」の法王版を意味しているのです。
(原題Habemus Papamは法王が決定した事を意味する言葉らしい)
(イタリア、フランス合作映画)

カウンセラーが呼ばれて法王と対話しますが
あの話題はNG、この話題もNGと埒があきません。
しかも法王選挙が決着するまで
外部との接触を禁じられるという慣習に巻き込まれて軟禁されます。
同じく足止めをくっている各国の枢機卿たちと一緒に
バレーボール大会を開いたりします。

コメディ映画として紹介されている事が多いですが、
私にはコメディ映画とは思えない。
あと共同とはいえフランスが噛んでいるので、
ハリウッド映画のような配慮はありません。
ラストにはちょっとした覚悟が必要です。

ラストばれ
物語はとかくプラス思考が貴ばれ、
なんでもかんでも前向きに前向きにとぐいぐい押されがちですが
まあ、こういう方向の勇気の話もあってもいいと思う。

枢機卿のお衣装や衛兵隊の制服(鎧をONしているところは初めて見た)、
またはよぼよぼした上品なおじいちゃんが大好きな人におすすめです。









2013.12.09 サイトに掲載

2014.07.01 再掲載





戻る