「かぐや姫の物語」






竹取物語のあらすじにはそのままに、登場人物を深めに掘った感じ。
前半は山里でのびのびと育つかぐや姫、
後半は都に出て窮屈なしきたりと
女性という性別に縛られるかぐや姫が描かれます。
なんか…バッドエンドのハイジという感じ…。
前半の、丸々と太った赤ちゃんが動く様子や自然描写が見ていて楽しいです。
後半の姫が追い込まれていく様子は、
たぶん成人した女性なら誰でも共感できる所があると思います。
しかし登場する成人男性の9割は悪かアホなので、
男女で意見は割れるでしょうねこれ。
泣いてすっきりするタイプの方もいらっしゃるので一概には言えませんが
現在悩みのある人は見ない方がいいような気がします。

ラストばれー

化粧をされるときのあの悲しそうな顔とか、
自分を品定めする話を聞かされている姫の憤怒の顔とか、
帝に触られた時のあの超嫌悪、超拒絶の顔、
べつに姫ほどの美人でなくても、
あの手の嫌な目に遭ったことのない女性なんか珍しいだろうから、
あー…、うんうん…。って気持ちになりますね。

最後の月からの使者が、どう見ても来迎図で
仏さまとペア席とか、臨終の人としか思えない訳です。
かぐや姫死亡説を推す人が多いのも分かります。
輪廻から解脱して悩みのない楽園(月)にいたのに、
地上にあこがれて、人間として生を受けたものの、
辛いことが多すぎて、帝に襲われたときに自死した。
なのでもう遅い。取り返しがつかない。
でもそれだとあんまりにも酷すぎるし、
姫が周囲のものを何でもトレースしてしまう?
(蛙の真似をしたり、捨丸と瓜を食べるところは
彼の顔を見ていないのにそっくり同じ食べかた同じ表情をしている?)
という設定?が浮いてしまうし
もっと早い段階で彼女の周りに飛天(空中のクリオネのような)が
いるシーンがあったので、彼女は神のうちの1人で、
単純に帰っちゃったと思いたいところです。

しかしかぐや姫はだめんずすぎた……。
5人の求婚者の中で唯一本気になりかけた上川隆也さん(声)は
超ド級の女癖の悪いひとだったし、
捨丸にいさんに至っては、
もう遅いというエピソードだから仕方ないとはいえ
あんたモロ妻帯者やありませんか。2人で逃げようヒャッホーイ!
ってやってる場合やありませんよまったくもう。
この映画は、資産家でまともな男が1人でもいたら
丸く収まってハッピーエンドだったというのがなんかやりきれない。

しょうもないこと箇条書き

・とったどー!(雉)
・姫は怒り狂うと突然白土三平先生のタッチになって
 超アクションをかますので目が離せない。
・あと帝のひとは、しりあがり寿さんの描かれるイケメンみたいに
 目がキラキラで、顔の半分くらいが顎、という特殊なキャラデザで、
 出てくるたびに笑いをこらえた。
・宮本信子さんが媼の声で出られてます。なつばっぱ!
・立川志の輔さんの声だって気付かなかったけど、
 名付けのおじいちゃんか!
・お屋敷で何年も座って暮らしていたのに、
 まだ逆立ちができるとは何というマッスル。
・姫のおつきの子の顔がかわいかったけど、人間なの…?
 あの子は何年もずっと姿が変わらなかったけど一体…?
・不老不死の妙薬のくだりはカットか…なぜに…。











2013.12.06 サイトに掲載

2014.07.01 再掲載





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