「フィルス」






スコットランドで起きた日本人留学生殺人事件を解決して
出世しようとするヤク中の刑事ブルースの物語。
とはいってもミステリーではなく、
あくまでも最低男の人生が砕けていく映画なので
あまり元気が出たり明るくなったりする映画ではありません。

オチバレ

タイトルは「クズ」とか「汚物」っていう意味らしいですが、
主人公は本当に思い切りよくクズです。
鼻からヤクを吸引、飲酒、同僚の妻を寝取る、
出世のライバルの悪評を広める、
事件関係者の未成年の女性を脅して性的な行為を強要、
鼻からヤクを吸引、飲酒、友達の飲み物に薬物を入れる
友達の妻を寝取る、性差別、性指向差別……等々。

オチ予想は今回は当たった(笑)のでここには書きません。
再会した奥さんの表情を見るに、
奥さんはブルースを捨てたというよりも
恐れて逃げたという感じだったので、それ相応の事があったのでしょう。
なので妻と子を失って曲がったというより
生来の気質がああだったのかしらと私は思いました。
(共感能力がなくて?激昂しやすい?)
兄弟の事も、本人は否定していましたが
おそらくやったんだろうな…と。
原作は未読ですが。

後半からややウェットになってブルースが哀れな演出が目立ちましたが
もっと早く、もっとブラックユーモア、もっとハイテンションで
ラストまでかっ飛ばしちゃってもいいかなと感じたので
ダニー・ボイル監督版が見たかったかもしれない。
監督のジョン・S・ベアードさん、大作映画はこれがデビューという感じの方でした。
冒頭の、子供が中指立てたりする英国っぽさ(スコットランドっぽさ?)は好きです。

関係ないですが精神科医のひとは「クラウドアトラス」の編集者やってた人ですね。
特殊メイクみたいなお顔だなあ。











2013.11.25 サイトに掲載

2014.07.01 再掲載





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