「悪の法則」






選択を誤った弁護士がどんどんと悲惨な目に遭うサスペンス。
(やや不条理。流血多め)
役者が豪華ですが、それ目当てに行くにはハードル高いかも。

ラストばれ

・世界があまりにも曖昧すぎるので、
 もしかしてこれファスベンダーさん演じる弁護士が基本人格で
 ほかの登場人物が交替人格なのか?
 どんどん殺されていくのは統合を抽象的に表現していて
 最後に残ったのが真のカウンセラーか?
 って思ったけどラストを見る限り違ったようです。
 そう考えたのは途中でバルデムさんが弁護士に
 「あんたが知らない事は俺も知らない」って言ったからなんですが。
 とくに意味はなかったのか。
・意味はない繋がりで、
 善の忠告者は弁護士の右手に寄り添って(鑑定士)、
 悪の誘惑者は弁護士の左手に寄り添って(バルデムとブラピ)
 話をするんですが、これも特に意味なしか。
 (バルデムがソファの弁護士の左に座って話をするシーンは、
 逃げてー!食われるー!って思いました……)
・キャメロン・ディアスが禍々しく綺麗でしたー。
 目元の皺とか凄かったけど、野生の動物の模様みたいだった。
・ディアス繋がりでの「グリーン・ホーネット」ねた。
 そう、普通グリホネと言えば世間的にはバイクのことなんですよね…。
 でも弁護士が「コミックの?」って聞いたので、
 ダメなやつだけど私は彼のことが嫌いになれない(笑)。
・プロポーズするシーンで、カメラはファスベンダーさんの顔に固定でしたけど
 監督の期待に応える演技でしたね。やっぱり口が大きいのは役者として有利だ。
 しかし最近ファスベンダーさんと言えばどの監督も泣かせにかかっていて、
 ほとんど紅白の小林幸子さん状態なので、
 もうそろそろ違うファスベンダーさんを見せてほしい。
・バイク乗りの人には軽くトラウマ映画かも。
 ブラピの死に方は、相当苦しいと思う。
 ちょっとワイヤーカッターの値段など調べました(笑)
・理不尽で唐突にやってくる暴力や不幸の描き方は
 「ノーカントリー」に劣るかなと思ったんですが
 ラストシーンを見て
 この映画は、弱さなどなく人間を超越した獣で、
 常に飢えていて狩りをしている彼女がメインなのかも、
 そして中年の女が主体となる極悪非道の物語で、
 感情的ではなく惨めでもなく、女の形をした中身男でもなく、
 強く美しく冷酷で理解できない存在として描かれている作品は希少かも。
 と思いました。










2013.11.18 サイトに掲載

2014.07.01 再掲載





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