ゲキシネ「シレンとラギ」劇団新感線 予告編を見ただけで何となくわかるように、 今回はギリシャ悲劇っぽい、暗いお話でした。 主演は藤原竜也さんと永作博美さん。 北と南に分かれ反目しあっている国家の 北の防衛をつかさどる家系に生まれたラギは、 久しぶりに帰国した伝説の暗殺者シレンの姿に心を奪われる。 彼女は幼いころにラギが目にして憧れた姿そのままに美しくか細かった。 という感じの導入。 ねたばれは嫌だけど、内容をちらっと知りたい方 予告編でも匂わせてますが、オイディプス王的なあれなので、 苦手な方は避けられたほうがいいかと思います。 基地の外のひとが3人でてくると さすがに物語がその重さに耐えかねて折れかかっているような印象。 橋本じゅんさん×古田新太さんの片想いカプが唯一の癒しです。 がっつり内容ばれ 近親相姦3種盛り、きついー。ウェー。 でもシレンが狼蘭族(蛮幽鬼に出てきた)で、設定がちょっと明らかになりました。 狼蘭のひとってみんなほっそりしてるんですかね。萌え。 そのうち狼蘭の民のお話があったりするかもしれません。 それにしてもシレンに比べたら 片想いの彼と添い遂げられたサジの人生はハッピーでしたよ…。 片想いといえば橋本さん演じるダイナンは最高でしたね。 お芝居の負のオーラを吹き飛ばす陽気! 最初はダイナン受なのかと思っていましたが、 キョウゴクにウェディングドレス云々言ってたので、 キョウゴク受だったらしい…。 将としては有能で、キョウゴクもそこのところは認めていた、というのが悲しい。 ゴダイ、キョウゴク、ラギがこの話の3大・基地の外のひとなのですが ゴダイとか存在が強烈過ぎて、彼が狂気の退場をしてしまうと、 話のウェイトが消失してしまったような気さえした。 キョウゴクは、初めからあんな人だったなら、シレンもラギもあそこまで心酔はしなかろうから、 美しく成長する娘の姿が徐々に彼を狂わせた……のだとは思うけど、 なにかもう1つ2つエピソードがほしかったところ。 (早くに母は死んだ=妻は男と逃げた=不義の妻を手にかけた?のならそのシーンとか) ラギは、藤原さんは安定の基地外演技ですね。さすがはデスノのライトを演じた人です。 でもやっぱり映像作品よりは舞台向きだと感じる。 (表情筋が動きすぎてもはや映像だと一般人役に違和感があるんですよね) 永作さんは華奢で美しくてシレンそのものでした。 あの鼻に皺を寄せて目を細める笑顔は、 同じ狼蘭の堺さんの演技を参考にされた…の…?と思った。 崇め、従います 殺め、虐げます お前たちは神の椅子、 だから俺は、神の椅子であるお前達を愛す 愛は殺し合い という、韻を踏んだいいリズムのセリフが幾つかあって、 そこのところ、さすがー!と思いました(細部は違うかも)。 2013.10.07 サイトに掲載 2014.07.01 再掲載 戻る |