「アンチヴァイラル」 庶民の、セレブへの憧れが異常に強い世界で、 人々はセレブの患ったインフルエンザやヘルペスウィルスにまで価値を見出し、 金銭を払って自分の体に植えつけたり、 あるいは培養したセレブの筋肉組織を食用にしたりしていた。 セレブの病原菌を販売するビューティークリニックの社員の主人公は ハンナという美しいセレブの病原菌にかかわったことから 徐々に生活が狂い始める……というあらすじ。 クローネンバーグ監督の長男、 ブランドン・クローネンバーグさんの作品です。 お父さん超リスペクト! まるで数十年時間が巻き戻って、 若い頃のクローネンバーグが撮った作品を見ているような、 不思議な感じがしました。 あらすじを見れば分かりますが、 普通の映画では全然ありません。 ただ、息子くんはお父さんより美的センスが優れているので 本当に美しいです。万人が感じる美しさではなくて、禍々しい系。 主役の子はX−MEN FGで口から超音波を出して空を飛んでた子。 やっぱり万人向けの美形ではなく、癖のある顔立ち。 身体に散ったソバカスも、なんかこう…すごく…マニアックな感じです…。 最も似合う髪形、最も似合う服装で、細心の注意を払った角度からの撮影で、 ありとあらゆる酷い目に遭わされます(笑) そして気絶した顔や、痛めつけられる表情、血を吐く姿を舐めるように撮られている。 内容ばれ 「ハイ体をえぐられるのキター!」 「血肉系へんてこりんオブジェキター!」 「衰弱かーらーのー、幻覚キター!」 たまやー!かぎやー!のノリでした。 本当になんというかクローネンバーグファンには懐かしいリズム。 2013.06.05 サイトに掲載 2014.07.01 再掲載 戻る |