「脳男」 予告をちゃんと見ていなかったので サスペンスだと思っていたらダークヒーローものでした! 連続爆弾テロ事件で犯人として逮捕された青年、鈴木一郎と 彼の精神鑑定を担当する事になった女性、事件を追う刑事のお話です。 邦画というか、むしろ世界受けのほうがよさそうな出来だった。 テレビ派生じゃない映画がここまで頑張ってくれるととてもうれしい。 鈴木一郎の異様な過去が明らかになるにつれ 彼は連続爆破犯ではなく、犯人を殺すために現場にいた事が分かってくるのですが、 演じる生田斗真くんが、 ふぉぉぉ女神様じゃあ!って拝みたくなるくらいともかく綺麗です。 シャープな美形ではなく、やや癖のある美形なのがいい。 (人外のものが美しい青年に変身しているその最終段階のような) 名優などいなくても、名演技はある程度メイクとカット割と脚本で作れる! お客を持ってきてくれるすべての若手を、 こういう風に撮ってあげればいいのに!と思いました。 主人公がいかれた美青年、 ラスボスがいかれた百合ップルというのも新しい感じ。 (あの女の子18歳なのですね。演技上手いし あんな役やっちゃうと来なくなる仕事もあるだろうにすごい) (そして好きな漫画家さんの名前に中村明日美子さんと、ヤマシタトモコさんがありますね…) ただし内容が内容なので人体切断や重度の火傷、ペド要素などを含みます。 最後に「動物は虐待されていません」って出ました。 性善説真っ向否定なので、合う合わないはあります。 私は否定派なので波長が合ってスッキリしました。 ラストばれー すべての人間は正しい方に向かえるという考えの精神科医に感情移入していたひとには 大ダメージのラストだと思います。 私は、犯罪被害者の遺族に犯人と対峙させて、遺族の心を変化させる、という治療のところで 顔が既にななめに歪んでいたので、ラストにほっこりしました。(暗黒ほっこり) だいたい殺して止めないとこの人死んでたし、そこらへんの子供がいたぶり殺されてた状況で 殺しちゃダメーって……。 息子を愛して長年忍耐強く守ってきた母親に「息子は殺されて良かったです」 って泣きながら言わせるところとか、「うわあ、えぐい…」と思いました。 しかしあのペド役の子はそろそろノーマルな役にシフトしないと普通の仕事が来なくなるぞ。 ・感情がないってそんな珍しい症例なの?意外でした。 ・神様を語る所が3ヶ所あったけど、(百合ップルが・患者の母が女医に・女医の母が) あれなんだろ。わざとなのか癖なのか。 狂った富豪の祖父に処刑人の英才教育を施されるって、 なにかを思い出すと思ったら横溝の「真珠郎」だ。 2013.02.14 サイトに掲載 2014.07.01 再掲載 戻る |