「妖怪人間ベム」 善のみの存在である妖怪人間ベムとベラとベロは、 悪のみの存在である赤い男を受け入れれば人間になれるのですが そうすると人間を守れなくなってしまうので 永久に妖怪人間でいることを選択し、 ようやく得た理解者達の前から姿を消したのがドラマ版ラストでした。 そんな彼等が映画版で夏目刑事と再会します。 この映画のヒロインは一応、ベロが恋をする足の悪い少女、 悲劇的な運命に見舞われる少女の母、小百合さん、 それからベラ、なのでしょうけど うん、少女はかわいいんだけど、 小百合さんはまあ見れば分かりますがアレだし、 ベラはベロに対してお母さんみたいではあるけどそれ以上に男らしい番長みたいで、 そうするともうヒロインってベムと夏目さんなんですよ。 離れている間もお互いにみんなで撮った写真とか飾っちゃってね。 再会した時「せっかく会えたのに(また離れ離れなんて)」と 夏目さんはベムの手を握るしね。ベム思考停止してるしね。 大正の少女小説か君ら。 内容ばれ ドラマ版で決意して去っていた3人ですが、やっぱりまだ心は揺れていて 「ねえ、人に嫌がられるのもいつか慣れるかな」とベロが聞く所とかメソっとする。 嫌われる、じゃなくて嫌がられるっていう言葉の使い方がね。 ベムが去ってから、夏目さんはベムっぽい事件が新聞に載るたび 切りぬいてスクラップにしていた…なんかそんな記事まで!?というような件まで…。 それから戦闘中の主人公を助けようとして、アリンコ並みの攻撃を仕掛け 結果的にそれを庇うため主人公が多大な重傷を負うっていうのは ヒロイン究極奥儀のうちの1つですよね。夏目さん……。 あと「刑事として、友人として(ベムさんを手伝いたい)」ってシーン、 「友人として」のところで ライダーの変身ポーズみたいな謎ポーズだったのはあれは照れかくしなの!? かわいいにもほどがあるんですけど!? 全体的にうわもう恥ずかしいからやめろと言ってぶん殴りたくなるような、 そんな2人の友情映画でした…。最近おとこヒロイン映画が多いように思う。 映画としては、ドラマ派生邦画の中では面白いと思う。脚本は西田さん。 大むかしベム達が解決した事件が複雑に現在に影響して彼等を苦しめるなか、 夏目ファミリーが手助けをするという骨格に、 ちびっこ同士の淡い初恋、夫婦の絆、正義、ちょっとホラー、アクションと 手堅く詰まっている。 2013.01.07 サイトに掲載 2014.07.01 再掲載 戻る |