「GOTHICMADE ゴティックメード−花の詩女−」 惑星カーマイン・プラネットには「詩女」と呼ばれる不思議な女性がいた。 詩女は惑星植民以来の記憶を代々引き継ぎ、人々を支え導く役目を負っていた。 新しく詩女に選ばれた少女ベリンは、聖都を目指す巡行を始めるが、 そこへ連合の通達により、詩女をテロから警護するためにやってきた ドナウ帝国のトリハロン皇子が現れる。 立場も主義も全く違う少年と少女は、激しく互いに反発するが…というお話。 企画発表から上映まで6年以上かかった大作。 FSSの愛読者は絶対に観るべきです。音響設備のいい映画館で。 逆にFSS未読の、あるいは好きじゃない人には全く意味のない映画でしょう。 中身は普通の映画の半分くらいしかないし、 昨今のアニメの美麗な作画になれた目にはあの絵は受け入れ難いと思う。 下記は愛読者の寝言 永野さんの設定する兵器は、形が美しくて動きが複雑で、 あと「格好いいとは何か」をバッチリ把握した演出で出てくるんですよね。 今回の映画、あっという間の短い戦闘なのですが、 トリハロン皇子の駆るカイゼリン出撃時が特別すごかったです。 とんでもないものが出てくるぞ!って感じで。 ドナウ帝国のGTMは起動音が女幽霊が泣き叫ぶ声に似ているという設定らしいのですが (中の人は滅入るなそれ……)その起動音とタービンの作動音、 金属の震えと軋みにぞくぞくしました。 それと威力の強い射撃をした後の自然物への物理的影響、 砂礫の舞い方、岩の飛び散り方、風圧の描き方がいちいち燃える。 誰が後にああなるとか実はあのひとだとかは劇中でだいたい分かりますが、 それでもエンドロールの種明かしの中には気付かなかったものもあって、 ぶわわわわ…ってなります。 内容ばれ ・MHもそうですが、永野さんデザインのロボットには レースとビーズとラインストーンのスピリットを感じます。 実際それらが付いている訳ではなくて、匂いがする。 ・雨のシーンの2人の横顔を見ていて思ったのですが、 ベリンよりトリハロンの方が彫りが深くて…きれ…い…。 ・ドナウ帝国の戦艦で雑用をしているのが皆 半ズボンの少年兵とはどういうことだ。へんたい! ・詩女の初の仕事って食い歩きですよね……。 どれもおいしそうなのであれなら私もやりたいです。 「うどん」って書いてた。うどん……。 ・トリハロンの声は新人さんかと思ったら佐々木望さんだった。 ・「倒れているものを、むごい!」とか「逃げているのに!」とか テロリスト討伐に文句ブーブー出てましたが、 とどめ刺さないと自爆するかもだし、 テロリストの離脱は一時退却であって逃亡じゃないよ… と思いました。 大塚さんが一応弁解はしてましたが。 ・さあ、じゃあ永野先生、FSS再開ですね。 (1986年からもう26年続いてるんですね…) でもこれ国内18館上映なのかー。 うむむ、地域によってはちょっと観るのが難しいかも。 2012.11.09 サイトに掲載 2014.07.01 再掲載 戻る |