「わたしを離さないで」







あっしまったこれは映画を見てから原作を読むべきだったかも。
とても繊細な映画なのですが、原作の方が繊細なので見劣りがしてしまう。
というか、段々と予感が大きくなっていって
やっぱりそうだった…という取り返しのつかない感じは一度しか味わえないので
映画か小説、どちらかでいいかもしれない。
読書のお好きな方には原作をすすめます。(2011/04/25感想)
映画もとてもいい。とてもいいのだけれども。

イギリスの古き良き全寮制の学校的な映像が楽しめます。
子役たちもどことなく古風な顔立ちでとてもかわいい。
大人になったキャシーとルースは
キャリー・マリガンとキーラ・ナイトレイでした。
キーラ・ナイトレイが分からなかった!
たぶんメイクばっちりの顔を見慣れたせいだと思います。
あの、飲食店に一度も入ったことのない人が
初めてオーダーをするときの演技とか、皆さんとても自然でした。

オチバレ
衛星でやっていた時に解説の方も似たような事を仰ってましたが
これアメリカ人原作でハリウッド映画化だったら、
体制との戦い、脱走、学校爆破になったと思うんですね。
(そして小説的にはその方が段違いに簡単に書ける)
私はわりとすんなり受け入れて何の違和感も感じませんでしたが
たぶん世界のどこかで「NOOOO−!!」と叫んで
本を真っ二つにした熱血漢もいると思います。
民族的な性質の違い……?

でもよく考えるとこのシステムはキリスト教がネックになって
西欧では実現不可能な気がします。
定着するとしたら東洋ではないかしら。









2012.07.05 サイトに掲載

2014.07.01 再掲載





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