「ゴーストライター」 うっかり八兵衛たちによるサスペンス。 主人公もうっかりだが、敵も相当なうっかり者。 (コロンボが相手だったら15分で終わってる) ミステリー発祥の国のひとたちが、あんな注意力散漫でいいんだろうか。 元英国首相の自伝の執筆を依頼されたゴーストライターの主人公は 溺死した前任者の遺品を整理するうちに、幾つかのおかしな点に気付き……という内容。 ユアンがうっかり主人公を好演してました。 疑問に思った事はすぐに直接本人に喋っちゃうし、 部屋の鍵をかけないし(ラストの事務所部屋とか)、 逆探知・録音・盗聴の可能性を全然考慮しないし、 身の危険を感じても行き先を告げずに単独行動でウロウロするし。 ラストばれ こんな全方位が隙!みたいな男は私でも暗殺できる……。 せめて電車を使おうよ。 最後あれ写メってネットにあげればいいのに。乾杯とかしてないで…。 ユアンがグーグルで黒幕の名前を検索したら、 わりと真相に近い答えの書いてあるサイトが上の方に出てきて脱力した。 えっそういうのはそれなりの筋の人が地道に順位下げしたりしないの? あと黒幕の人は自分の名前で時々検索かけたりしないの? 奥さんがボロい格好をしたみすぼらしい女性で、 最後の出版記念パーティーでパリっとした美人に変身してて 「女怖ぇぇぇ!」ってしたほうがメリハリついたんじゃないかと思う。 自伝は、前任者の原稿が使用されたんですかねあれ。 それだとそのうちに誰か気付くだろうからそんな暗いラストでもないけど。 クラシカルなサスペンスで、所々ちょっとたるいです。 好みによるかな。 ずっと天候が曇り空で、海辺の邸宅で、 台風前のような強い風に草原が揺れている風景、 閉じ込められたっぽい閉塞感の好きな方にはおすすめ。 2011.10.16 サイトに掲載 2014.07.01 再掲載 戻る |