「トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン」







脚本は、各エピソードが全然連携しない、
笑ってしまうくらい投げっぱなしのマイケル・ベイ通常営業な感じですが、
宇宙のあほのこバンブルビーと
地球のあほのこサムが仲良しキャッキャで癒されるのは変わらない。
あとそれと映像表現。劇場で見るべきものであって、DVDでは意味がない。

普通に走っている車のうち何台かが走りながらトランスフォームするシーンとか
どうやって撮ってるんだろう。全部CGなのかしら。
投げ出されたサムをビーがキャッチして、
そのまま中に収めて車に戻って走るシーンとかも。
軍隊の降下シーンは本当に飛び降りているそうです。勿論カメラも。
トランスフォームは相変わらず綺麗でした。花の開花映像の早回しのよう。
彼等の動きのすべてに回転がかかっているのが綺麗。

あと毎回ですがオプティマス・プライム(コンボイ司令官)も美しかったです。
最後の大立ち回りとか時代劇の殺陣みたいだった。
それから怒り方が意外に可愛かった。
コンボイ形態のままで、今日は人間とは口ききたくない!みたいな。
思春期の学生さんか!
ラストばれだけど(反転)
意外に強烈な癇癪持ちで、最後裏切り者を容赦なくぶっ殺していたし、
休戦だと言っている戦意のない相手も破壊した。
これはアニメの冷静沈着な司令官に慣れている者としては割にショック。

今回なんとなく残酷表現多めだった。
トランスフォーマー達から赤い体液が出たり、四肢を引きちぎられたり。

今回からサムの彼女がちがう人になりました。
元の女優さんがベイやスタッフと喧嘩して、
彼等を貶すのにヒットラーの名前をだしてしまったのが、
スピルバーグおじいちゃんの気に障ってしまったらしい…。
前の彼女にはふられましたという強引な設定で出てきた
新しい彼女は超ハイスペックです。
美女、グラマー、すごいキャリアの高給取り、周りの男性に総モテ、
軍人のおうちの子で堅い。そしてすっごく優しい。
現在プーのサムを養っています。
サムの過去の自慢話をにこにこ聞いてあげて、
就職活動のうまくいかない愚痴を聞いてあげて、
上司の男には笑いかけるなと言われて従い、
パーティーに一緒に出てねと約束していたのに、すっぽかされて、
危ない所に行かないでと頼んでも地球を守るためなんだー!と行ってしまう、
それでもそんなサムを許しちゃう。
こ ん な 彼 女 は お ら ん。
トランスフォーマーよりもサムと彼女が付き合えているのがSFですよ。
フラれろサム!お前にはビーがお似合いだ。

しょうもないところ内容ばれ反転

・トランスフォーマーたちは地球の秩序を守るため軍のお手伝いをしているようでした。
 というか「中東の違法核製造施設」とかバッチリテロップが出てましたが
 それ大丈夫なのかベイ……。
・お仕事いそがしいビーと無職のサムが滅多に会えなくて
 お互いさみしがっていたりしてかわゆい……。
・「日本人は何でも無駄に複雑にするから!」とオフィスでキレている人がいたけど
 複合機の事かな?国土が狭いからオフィスも狭いんだよこっちは!
・中国人スパイの人は「ハングオーバー」の車のトランク全裸の人らしいです。
 あそこだけ「トランスフォーマー」じゃないみたいだった。
・マルコビッチとバンブルビーの癒し共演。
・悪の一団が「アメリカがなぜ月に行かなくなったかといえば、
 我々が月に行く経費をめっちゃ高く見積もっていたからだ!フハハ!」と言った時、
 なんて平和的な……と思った。いやでもアメリカだって相見積とか入札とかあるだろうよ。
・このまえプロフェッサーXとマグニートーが仲良く寝転んでチェスしてたところを
 メガトロンさまが豪快にぶっ壊した……。
・というか各国の柱の設置場所が悉く私が観光に行ったところ!(タ・プロームとか…)
・最後それぞれ柱を止めるために奮闘していたけど
 結局地球を救ったのはサムでもオプティマスでも軍隊の皆さんでもなく
 ハイスペック彼女の一言じゃなかろうか。女の讒言マジ最強。





2011.08.16 サイトに掲載

2014.07.01 再掲載





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