「永遠の愛に生きて」 1993年の映画 ナルニア国物語の作者CSルイス先生が 自分のファンの17歳年下の人妻と出会い、 夫と離婚して難病を患い英国に移住を希望するその女性を助けるために59歳で結婚し、 やがて2人の友情は愛情に変わるが、彼女の病は治らず… という内容の実話をもとにした映画です。 大学教授をしていたルイス先生はずっと独身で兄と2人暮らし。 著作の成功によって名声も手に入れ、知的な人々に囲まれ、 信仰に守られた迷いのない生活を送っています。 「苦しみによって人間の形は作られる」と講演したりもします。 しかしジョイと出会って、ルイス先生の生活、価値観は大きく揺さぶられます。 英国を堪能!建物、風景、生活、そして人々の気質。 大学教授同士でいつも閉鎖的に仲良くきゃっきゃしているのが可愛い。 当時の大学教授はまだ聖職という認識が残っていて、独身の人が珍しくなかったらしい。 あとお兄さんもすごく可愛い。役者さんはワトソン君をやっていたひとだった。 どうやらお兄さんは軍隊を退役したあと、弟の秘書のような事もなさっていたそうですが、 兄弟そろって独身で、初老にもなって どこへ行くのも何をするのも一緒でちょっと心配になった(笑)。 内容ばれ箇条書き感想 ・ナルニア国物語の作者の家の屋根裏に、大きな衣装ダンスがあったら そりゃあ子供なら誰でも興奮する。 (ジョイの前夫との子は映画だと1人だけど、実際は2人だそうです) ・アメリカ人とイギリス人の違いの描写が興味深かった。 (部屋の暖房とか、クランベリーソースとか) イギリス人、ドン引きするときは無表情。そしてキッツイ皮肉を平気で言い放つ。 ・当時のアメリカ人から見てすでに英国って変な国だったんだ…。 ・ジョイは受けた皮肉を倍にして殴り返す女性だったので 横で見ているルイス先生の反応が面白かった。 ・旅行に出ると、びっくりするくらい使えなくなる世慣れてないルイス先生萌え。 でも作中で言われていたように、常に人より上でないと気が済まない、 格好悪いのとか負けるのが我慢ならない先生が ジョイのためなら、どんなに無様になってもいい!という熱意が感じられたいいシーンだった。 ・というかドヤ顔が幻視できるほどの名演!アンソニー・ホプキンス。 細心の注意と絶対的な自信による安定した仕事。 ・ルイス先生はこれまで持っていた信仰、揺るぎのない信条を 妻との死別によって粉々に破壊されます。 「苦しみによって人間の形は作られる」と説いたのは先生だけど、 「死別が、これまで想像していたものとまるで違」って、 苦しみが激しすぎて形自体が壊れてしまうのではないか?と気付くのです。 映画はそこまでは描かれず、綺麗に終わりますが、 彼の苦しみは別人名義の著作「悲しみをみつめて」に記されます。 この映画はDVDがなく、 レンタル店でももちろん見つからなかったのでVHSを買った。 気になった映画は出来るだけ迅速に見ておかないとだめだ……。 2011.06.14 サイトに掲載 2014.07.01 再掲載 戻る |