「ヴァン・ヘルシング」



この映画、オチを知ったからといって
どうこうなるお話ではない気がしますけど一応ねたばれです。

見事なまでに主張とか一切なかったので感心しながら帰りました。
正義と悪とか、神と信仰とか、「それは別の番組でドウゾー☆」
みたいな感じで、そういう態度は好感が持てます。
全編が慣れ親しんだジャンプ進行。
主人公は記憶喪失で、もしかすると人間じゃないっぽいのに
それについても5秒くらいしか悩まない。
悪の人も、主人公の過去を何か知っているくせに
「その説明は又の機会に」と言って、そのまま死んでしまった。
2か?2巻に続くのか?

敵も味方もウッカリ屋さんばっかりでした。
例えばとある人物を安全に搬送するためにニセの馬車を
仕立てるのですが、その馬車は本命の馬車の隣、5mくらいの
距離で並んで走っているという清々しいまでのバカっぷり。
孔明先生が憤怒の余り墓場から復活するのではないかという
大さくせんでしたが、しかし敵も律儀にそれに引っ掛かってくれるという
ナイスコンビネーション。美形だわ格好いいわ可笑しいわで大変でした。


吸血鬼の花嫁が3人仲良しさんで可愛かった。
愛人3人持つなら、1人はお色気、1人はロリ、1人は眼鏡っ子
などという風にばらけた編制をするのが普通だろうに
3人とも同じ路線というあたりに伯爵のこだわりというか
漢らしさを感じました。


そういえば、「指輪物語」にて台の上に載せられ
油をぶっかけられ、あげくに火葬にされかけたファラミアさんは
今回とある人物を台の上に載せて火葬にするのですが、
すごいデジャヴュがあったのではないかと思います。
しかし今回火葬にされた人は見事な煙になって
「青空いっぱいに広がる半透明な笑顔」というビミョーな演出が使われ
私は笑いをこらえるために下腹に力を入れなければならなかったのですが…。

「指輪物語」のラストで半透明の笑顔が青空いっぱいに広がらなくて
良かったねえファラミアさん。と思いました。








2004.09.27 サイトに掲載

2011.08.08 再掲載





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