「あらしのよるに」 絵本を読んだときに頭の中で出来た映像と 全然違ったのでキャラデザの段階からびっくりだった。 特にメイ。え…?きみはヤギなの…?という感じ。 私の中では瞳孔が横に長い勢いでバリバリやぎっぽい、 おじいさん風の顔立ちだったのですが……。 で、背景がゴッホみたいな、 色彩が多くライン情報量は少ない絵で空想していたので ちょっとだけ違和感があった。 頭の中では音楽もほとんど鳴らず、会話は超ゆっくりだったし。 それから絵本を6巻までしか読んでいないので あのラストには驚いた。 …いやまあ考えてみればそんなシュールな映画は 誰 も 見 に 来 な い だろうから、あれで正解でしょう。 (しかもメイが独りぼっちで叫んでいるところで カメラが引いて終わり…劇場から出てくる人はみな目が虚ろに) メイが人間の私から見ても美味しそうに描けていたのは グッジョブ!スタッフの皆さん。 ガブ役の捨助…じゃなくて中村さんは、 何だ何だ!?つーくらいお上手だったし。 仲間から排斥され帰る場所もなくなり、 これからの生活の保障もない状況で、 「これからは毎日会えますね」と笑いあっているあのシーンに、 友愛という感情の、力と美しさと底知れなさが集約されてますね。 鑑賞する人間の持つ性格や記憶で、 姿を変える映画だと思います。 2005.12.18 サイトに掲載 2011.08.08 再掲載 戻る |