「NATHING」



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商業映画の円の、2歩外くらい?
この人の萌えは「ある空間に閉じ込められる事」
なのですが、今回もそうです。

神経質で引きこもりのとアンドリューと
性格の悪さでどこに行ってもイジメにあうデイブは
幼馴染の友人同士で、
現在は便宜上同居していました。
ところが紆余曲折あって警察に家を包囲されたとき
周囲が消失し、異空間に家だけがぽつりと残っていました。
(どこからネタバレかよく分かりませんがここから反転)
周囲を探検しても何も見つかりません。
やがて2人は自分達が神様のように
念じただけで物体を消せる事を発見します。
そしてそれは精神も例外ではありませんでした。
彼等は子供時代の嫌な記憶もどんどん消していきます。
記憶が変わって性格も変わった彼等は喧嘩を始めます。
まずは互いの足を消しあいます。
そして下半身を。胴体を。腕を。
とうとう、頭部だけになって
彼等は体当たりをして喧嘩をします。
しかしだんだん楽しくなってきて、
彼等は奇声をあげながらどこかへ跳ねてゆきました。
頭だけで。

以上がラストまでのあらすじです。
不条理コメディ……?
2人のやりとりを楽しむ映画なのかしらナタリ監督。
よく分かんないや。

そういえば私は起承転結のあるお話で
メタファーとか、そういうのは好きじゃない。
なので何かの隠喩だったら済まないナタリ監督。

(鑑賞者が勝手に考えるのならまだしも)
なんかあれって
「俺の履いているパンツは何色だと思う?ハァハァ」
というイタズラ電話に近しい気がするんだよね。
お前のパンツなど知らんよ。




2006.02.24 サイトに掲載

2011.08.08 再掲載





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