「イルマーレ」



この映画は前情報や評価を
一切見ずに鑑賞するのがいいと思います。
ラブストーリーですが私は好きです。
秋のデートならイチオシでこれだ。
(男性はちょっとモーガンに感情移入しちゃって
悲しい気持ちがするかもしれませんが…我慢!)

タイムパラドックスものです。
湖の家に越してきた建築家の男性は、
前の住人の女性がポストに残した
「郵便物の誤配があったら転送してください」
というメッセージを受け取り、
その少々事実と矛盾する部分を不思議に思い
返事をポストに入れておく。
お互いにそのポストを通じてやりとりしているうちに
女性は2年未来の、男性は2年過去の人物である
という事が分かるというお話。

ねたばれ

男性(キアヌ)が
「お座り!待て!」と言われて本当に待った話です。
キアヌとサンドラの恋愛事情も勿論よかったのですが、
2人を取り巻く人々との関係が地味に魅力的でした。
建築と光について力説するお父さんとか。
兄が謎の女に夢中なのが気に入らないけれど、
フラれたと知った瞬間反射的にムっとする兄ラブの弟とか。
作品集を見ながら号泣するシーンとか。

SFスキーの人は、でもタイムパラドックスについて
興味のない人に熱弁をふるうのは凶だと思います(笑)。
それでもどうしても納得いかぬ方、
私も2点だけ、「???」と思う部分がありました。
過去のキアヌが行動を起こすと未来の事物や
サンドラの記憶が変化するというのがまず前提として、
1つはキアヌがアクションを起こす前に
サプライズパーティで、キスをしたという記憶が
サンドラに既にあった事。
もう1つは、事故に遭わなかったキアヌが
イルマーレに行かなかったのはまあ、
言いつけを守ったのだろうけれど、
そうするとサンドラは弟にキアヌの事故を聞くこともなく
キアヌにメッセージを書く必要もなく、
あの日にポスト前にいる事は
在り得ない筈なんですが……いや!
でもまあいいじゃないですか!私はどうでもいいよ!

そういえばジャック・フィニィの短編小説集
「ゲイルズバーグの春を愛す」で同じネタの作品があります。
物語の進化する様子が面白いので読み比べてみられるのもいいかと。

ところで邦題をイルマーレにした人間のセンスは理解しがたい。
(元になった韓国映画の邦題もイルマーレらしいけど)
ふんがー!!
槍で天井をぶすぶす突き刺したいくらい納得いかん!!
なんでイルマーレやねん!
原題は「湖の家」。イルマーレは2人の破局の原因になった店の名。

上にも書きましたがこの映画、モーガン(サンドラの元カレ)が
気の毒すぎるので、それだけが残念です。
彼は無神経な所が少しあるだけで、いい人です。
私はキアヌも好きですが彼も好きですよ。犬に優しいし。←?




2006.10.09 サイトに掲載

2011.08.04 再掲載





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