「ナイロビの蜂」



夫婦の愛情と
多国籍製薬会社の非人道的行為がテーマの映画。
片方いらんよ、ということもなく丁度良いバランスで
撮ってあります。

ある人と恋愛関係になるというのは
これまでの自分の倫理観に加えて
相手の倫理観にも従うという覚悟が必要だ。
つまり自分にとってはへっちゃらぷーな行動でも
相手にとって許されない事柄であれば
それはしてはいけない行為になるという事だ。
それと自分の出来る限りの範囲で
自分の身を守り、健やかな状態でいる義務もある。
それは自分のためであるのと同時に相手のためにも。

そういう考えなものだから
私はこの話のヒロインには少し腹が立つ。
彼女は前者については苦しみながらも辛うじて履行しているが
後者については完全に怠っているからだ。
おそらく彼女は生まれつき、正義感は強いが倫理観は特殊で
そして防衛本能の希薄なタイプなのだろう。それは分かる。
平安と庭仕事を好む代々外交官の血筋の穏やかな夫。
もしヒロインが彼のために生きたなら、
彼女は彼女ではなくなってしまうというのも分かるけど。

多国籍製薬会社については語るべき知識がないので
意見を控えます。

ねたばれ

ヒロインは映画の冒頭で死亡しているので
作品内で動いたり話したりしている彼女は
ほぼ旦那の回想なのだが、
それが日差しの中で溶ける様に美しい。
どう考えても相性がよさそうには見えないが
でも彼等は愛し合っている。
ヒロインのパソコン(或いはサーバ?)に
旦那の寝起きの映像が保存されていたのだが
あれはお宝映像として、疲れたときに再生して
癒されていたに違いないぞ。




2006.11.24 サイトに掲載

2011.08.04 再掲載





戻る