「MANOR HOUSE(マナーハウス) 英國発 貴族とメイドの90日」 友達がDVDを貸してくれた。 8000人の応募者の中から選ばれたイギリス人が 貴族、執事、メイドに扮して100年前の英国邸宅を 3ヶ月ロールプレイングするんですよ。 衣装とか調度とか小道具とか、そりゃあもう完璧で 異様にクリアに撮影された100年前の映像に見えます。 王族を招いてのディナーに、仮装舞踏会、 流行の最先端の(100年前の)ドレス、銀食器、乗馬 小説から抜け出したような執事、何もかも完璧です。 ただ、これはドラマではなくてシミュレーションなので 100年前の、あまり美しくない部分も映ります。 使用人のトイレは盥なこと。入浴は滅多に出来ないこと。 電化製品が使えないので1日16時間労働なところ。 食事とお茶以外は休憩時間がないところ。噴出する不満。 21世紀の人間は、あの環境に耐えられません。 21世紀の人間は人権という概念を説明できるし 自分の不平不満を整然と言葉に出来る。 (時代に逆行して支配者階級を作りたかったら まず教育を奪うことが肝心だなあ……と思いました) それと、皆の嫌悪の的が2日で辞めたスカラリーメイド→ シェフ→家庭教師とどんどん移り変わっていくのを見て 悪口って立派な娯楽なんだなあとも思った(笑) ただ、これがもしアメリカのテレビ局製作だったら なにがしか歴史に絡めたストーリーを作っちゃって 「現代社会に生きる我々は、 もう美しい100年前には戻れない」 とかなんとか綺麗に起承転結をまとめたという気がする。 間違っても1人の悪口をみなで延々とコメントしている映像を 入れたりはしない(笑)。 そこのところを生のままバーンと収めるのが イギリスの番組らしいなあと思いました。 2007.07.22 サイトに掲載 2011.07.04 再掲載 戻る |