「300」



マッ

チョー

でした。ビジュアルも粗筋も。
戦争賛美とかテロ推奨とか
(如何に相手に非があるとはいえ
<ねたばれ>
主人公側である王妃が
議論で敵わない相手を会議の場で刺殺するというのはどうかと)
アチャーって部分もありましたが、
真面目になるのが馬鹿馬鹿しい程ぶっ飛んでいてよかったです。

スパルタのマッチョなナイスガイ達300人が
全員黒のピチピチブリーフ1丁にマントという素敵な出で立ちで
美しく闘ってくれます。友情!忠誠!誇り!信頼!栄光!
対するペルシャ軍は20万人以上。
ところでこのペルシャ軍の人達、
ひとつの部隊が倒されるたびに違う部隊が出てくるのですが
後になればなるほど妙な人達が出てきて
最後のほう欽ちゃンの仮装大賞みたいになっちゃうのが
この映画の笑いどころだと思いました。
(イラン政府はマジ切れしてるらしいですが)

色調補正が素晴らしい。
灰色がかった重い赤のマント。なめし革のような肌の色。
オーロラ色をした、しかし重厚な空。髪の黒。鈍色の岩。
私はアクションでスローモーションを使われると
むかっとする人間なのですが、この映画はむしろ有り難かった。
翻るマントの形や、筋肉、腕の形を食い入るように見ました。
動けば映画、止まれば絵画です。

「300」は紀元前にあったテノレモピレーの戦いを
「sin・city」のフラソク・ミラーが
コミックス化したものが原作なのですが、
レオニダス王というひとに対して
「この戦争で王が死ななければギリシャは滅ぶ」
という神託があった、というのが知識としてありましたので
国家と家族愛の板ばさみになる美形の王、
その王の苦悩を見守るマッチョな親衛隊……
みたいな映画だと勝手に思っていたのですが、
ポスターで雄たけびを上げている
熊マッチョさんがレオニダス王だったので(笑)
目玉飛び出ました。

そして「国家or王の命」という神託はカットされていました。
ヘロドトスの目玉も飛び出ただろうと思います。
(↑ギリシャの一切合切を書き残してくれたメモ魔)

スパルタという国は
国民総マッチョと言っても過言ではない変な国で
生まれたときに健康そうでなければ殺されるとか
子供の頃はろくに食べ物を与えられず
奴隷層の家から盗んだり、殺して奪ったりを推奨されるとか
色々有名ですね。
以前読んだ「古代ギリシャがんちく図鑑」という本にありましたが
女性は、戦士を生む大切な義務があるということで
市民として認められるなど、他のギリシャの町に比べれば
権利を保障されていたそうです。
でも女でも体を鍛える義務があったりするのは
ちょっとめんどい。しかも全裸で。
(いやらしい気持ちはまったくなくて、健康的な慣例なんだよ!
とかいう記述が残っているらしい/笑)
男性はそれを見て嫁を選んだらしい。
でも嫁が見つからずに独身でいると
見せしめとして「僕はまだ独身の間抜けです」と歌わされたり
冬でも全裸で歩かされたりするらしい。
男も女も大変だと思う、
(というかスパルタ単に全裸が好きなんじゃ!?)




2007.07.08 サイトに掲載

2011.07.04 再掲載



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