「パンズ・ラビリンス」 スペイン内戦下、少女オフェリアは 母の再婚相手であるヴィダル大尉(明らかに異常性格者。 どうでもいいがヴィダルといえばサスーンだ) との生活を始めるが、それは決して幸福なものではなかった。 ある日オフェリアは異形の神、パンに出会い 「あなたは魔法国の記憶を失った王女である。 王国に帰るためには、3つの試練を受けなければならない」 と告げられる。 あ ら す じ 書 い て る だ け で 悲 し い…。 御注意申し上げると、虫、粘液、傷口、クリーチャーが 駄目な方は御覧にならない方がよろしいです。 監督のフェティズムが炸裂していますので 「なぜそんなものをじっくりアップで何回も!」 ってところがあります。 (裂けた口から酒がジワー)のシーンとか。気に入ったんかと。 しかしフェティッシュな映画とは得てして細やかなもの。 舐めるような描写で、 美とフェチと残虐と悲劇が ギチギチと絡み合っている映画です。 破壊力の話をするなら 「火垂るの墓」のダメージを17ホタルくらいとすると この映画のダメージは13ホタルくらいです。 うん、理由は日本人が出てくるか出てこないかだけどね。 下記ねたばれ 結局誰も負けなかったお話であるなと思いました。 医師も、拷問された人も、メルセデスも、メルセデスの弟も 「自尊心」という言葉さえ知らないであろう オフェリアでさえ負けなかった。 (おかあさんは…どうなんだろあれ) 自分は王女で、王国に無事帰ったと感じたのなら、 肉体がどうなろうと、 それは幸福以外の何者でもなく誰にも覆せない。 ハッピーエンドじゃん!泣くことないよ!(大泣き) あと、戦争のなにが悪いって 普通の性癖の人よりも 異常な(と言って悪ければ一般的でない)性癖の人の方が 能力を発揮できるものだから、 変態が権力持ってたいへんなことになるのがいけない。 ぶっちゃけ「他人を痛めつけて全能感に浸りたい人種」って 意外に多くいると思う。普段は出来ないから実行しないだけで。 2007.10.21 サイトに掲載 2011.07.04 再掲載 戻る |