「スカイ・クロラ」





分かりやすい!!
あっ「スカイ・クロラ」ってこういう話だったんだ!って
映画を見てやっと分かりました。
(無論それは私の理解能力が劣るからですが!)
原作は、あまり一般的に共感を持てないタイプの人達の主観で
淡々と語られる世界なので、
(しかも作者も登場人物も、理解を得ることにあまり積極的ではない)
もやもやと霧の中にいるような物語なのですが、
映画はちゃんと説明があるのでよく分かります。
しかし話を分かり易くするために、
戦争の理念なんかがちょっと変えられたような気はしますが。

いやー、まさか押井監督の作品に対する感想が
「分かりやすい」になる日が来ようとは。
簡単な話を難しく作るマイブームは終えられたのでしょうか。
今は難しい話を簡単に作るのがブームでいらっしゃるのでしょうか。

明るくはないし、デート向きでも家族向けでもないですが
この映画を好きなひとは、きっと強烈に好きになるでしょう。
あ、内容ですが
「いつか、どこかの世界。
大人にならないキルドレと呼ばれる人造種が
戦闘機に乗って延々と戦争を続けている。
それは国家より戦争を請け負う戦争代理企業によるもので
国民は1人も傷つくことがない」
という設定。ただし映画のキルドレはもしかすると
「自分達がキルドレである」と思いこんでいる人間かもしれない。
という可能性はあるそうです。

戦闘機がお好きな方は特に、描写に満足されるのではないでしょうか。
しかし戦闘機ファイトっていつも思うのですが、
タテ・ヨコ・高さの動きに加えて、
水平・垂直がフリーダムじゃありませんか。
私は3D思考が苦手なので、もはやどういう動きをしておるのか
どういうテクニックや理屈で勝ったのか、
さっぱり頭の中で像が浮かばないのですよ。あれは残念です。
作中で手を使って説明してくれるシーンがあったのですが、
それでも分からんかった。




2008.08.13 サイトに掲載

2011.07.04 再掲載



戻る