「アイアンマン」 働く女性を元気にする映画!云々、 よくキャッチコピーに使われたりしますが これは、働く男性を元気にする映画!なのではないかと思う。 特に工作萌えの男性(いや男性に限らずだけども)。 坊ちゃん嬢ちゃんが主人公のラノベやゲームは ある日突然特殊能力に目覚めてとか、実はすごい血筋だったとか、 未来人や天使や魔物や宇宙人に選ばれて! とかいう棚ぼたスタートが多いですが、 中年男が主人公の本作はそこのところから違います。 パワードスーツを自作!動力自作!制御ソフトも自作! 鋳造?とか溶接とかやっちゃう。材料は現地調達したり、 会社経営で儲けたお金でバンバン改良しちゃう。 スキルばんざい!マネーばんざい! またその製作過程がえらいこと楽しそうです。 工作は全然趣味ではない私でも、 あの3DのCADとか操作してみたくなった! (3Dになっても目に厳しい色使いは変わらずのCAD…) しかしこのアイアンマン、 イメージ検索で姿だけを御覧になってみて下さい。 ば か じ ゃ な い の ?と言いたくなるデザインです。 しかし1時間近くをかけて、このパワードスーツのためのエピソードを これでもかと重ねてくるので、半分見た頃には このスーツが、どっからどう見ても格好よく見える。 そう、物語に登場する武器やメカやヒミツ道具が恰好いいのは それはちゃんとエピソードを消費しているからなのです。 そこのところ、いい仕事をなさってる。 お話の進行もバカ→シリアス→シリアスバカと、 湯加減が絶妙。 インセンねたばれ 彼は社長が運び込まれた時から死ぬ気だったんですよねあれ。 なんだよそれー。社長じゃなくてもしょんぼりだよー。 しかし自分の命を捨てるタイミングとか、冷静で正確だった。 (たぶん社長のトラウマになったのではなかろうか) 生き残っていればさぞや名コンビになったでしょうに…惜しい…。 子供の頃に見ていたら、 「早く大人になって社長になってアイアンマンになりたい!」 とか真剣に考えたと思います。割に夢に溢れた映画かもしれません。 あ、多国籍テロ集団が全然多国籍じゃなくて ギンギンに某国を連想させるのですがあれはいいのか…? 原作だとベトナムだそうです……あー……。 1.会社経営者で 2.スーツを自作して 3.平和のために戦うおっさん という共通点があるけれど、まっっったくタイプの違う ブルース・ウェイン(バットマン)とトニー・スターク(アイアンマン)。 出会ったとしてもお互いに 「品のない男だな……」 「どことなく辛気臭い男だな……」 と内心思いつつ、にこやかに握手をしそうです。 (原作のトニー・スタークはもっと真面目な人柄のようですが) 実際の経営者には 映画のスターク社長のようなタイプが多いのだろうなと思いますよ。 美女大好き、酒大好き、短気で落ち着きがなくて飽きっぽい、超勝手、 ジャンクフード好き、てか子供、悪気はないので憎めない、 しかしその気になると物凄い集中力で人の3倍の仕事をする。 でもスターク社長は自分が有能すぎて、全部一人でやってしまうところは 社長向きではないのでしょう。友達も少ないし(自覚してるし)…。 その点ブルースはガールフレンド運はいまいちながら 中年老年紳士の協力者にはことかかないし、 それぞれへの仕事の割り振り方も、依頼も上手。 部下になるとしたらどちらの下がいいかとか、意見が割れそうですね。 (イチローが好きか新☆庄が好きかに似ている…?) そっと協力したくなるのがブルース、 面白くて目が離せないのがスターク社長かな。 (調子に乗って飛び回っていたら軍のレーダーに捕捉されて 戦闘機のミサイルで撃たれたりとか。悪いけど吹き出した) あと2人とも高級スーツが似合うので、見ていて楽しめるのも共通点。 2008.10.12 サイトに掲載 2011.07.04 再掲載 戻る |