「サスペリア・テルザ 最後の魔女」




「サスペリア」「インフェルノ」に続く魔女三部作が
30年を経て完結。めでたいことです。
ダリオ・アルジェント監督ファンの人だけが優しい顔になって見るのが吉な映画です。
ホラーファンでも監督ファンでもない人がいきなりこれを見るのは、
アニメも漫画も嫌いな一般社会人が夏コミに入場するくらい無謀。

若干おとなしくなったとはいえ、
「は?」とか「ほ?」とか言いたくなる脈絡ない趣味のカットは満載だし、
残酷シーンは意味分からないのと笑ってしまうのの境界線だし、
フォルゴレの例の歌を歌うしかないくらいのボイン祭りだし、
(イタリアつながりですね…)
というか娘(主役はアーシア・アルジェントさん)
の入浴シーンをじっくり撮る変態ぶりだし、
半透明のおかんが常にフワフワしてるし、
最強の魔女の退治シーンは超脱力系だし、
ラストは脱力通り越して鼻から魂でる級だし。
まあそれでもホラー界きっての愛され体質の監督であるから
すべてが許される!(たぶん)
(監督の愛される理由を推理=
変態だから・あんまり器用じゃないから・本物っぽいから)
私も素直におめでとうの拍手をしたくなりましたよ!

監督の作品では「サスペリア」と「サスペリア2」が好きです。
血と油絵具で描いたような独特の色彩と監督の趣味炸裂と一般人の理解が、
ぎりぎりで手を結べた、あのあたりの作品が(笑)。
(ホラーが苦手なひとには少しミステリ寄りな「サスペリア2」おすすめ)

日本ねた
涙の母の復活を祝って集結した魔女の中に日本人魔女。
「チョットマテ」がめっちゃ片言だったので
違う国の人かと思ったら、日本の役者さんでした。
イタリアの医療ドラマに日本人女医役で出ている有名な人らしい。
でも(シーンばれ)アーシアたんの攻撃で便所のドアに挟まれて死んだ。
魔女どんだけ無力なのか。




2009.11.16 サイトに掲載

2011.07.04 再掲載



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