「アバター」 本年の力押し映画の傑作。 駄目な人は見に行ってはいけないし、 好きな人は見に行ってイエーイ!ってなるといいと思う。 キャメロン監督、色々お変わりないようで安心しました。 細やかな計算とテクニックと資本と広告で 多数観客動員に的を絞った果敢な作品だと思う。 あの、最初はちょっと引くけど後にかわいく見える、 虎と爬虫類と黒人さんの体型をミックスしたような ナヴィの造形も計算で成り立っているし、 性別、年齢、性格、様々なタイプの人間が 快さを感じられるように工夫があったし、 なにより驚愕するくらいストーリーは分かり易かったし。 (やはりSFポカホンタス、SFダンス・ウィズ・ウルブズでした) 「ベタ+ひと工夫」というのが、 大勢にアピールするには最強なのだなあと思いました。 しかしあの後半の、観客へのストレス、ストレス、ストレス、 悲痛な表情のアップ、嘆き、死、死、ストレス、 で一転してカタルシス!カタルシス!という見せ場は、 基本中の基本のリズムであるのに、 魔法のように感情を持って行かれ、名指揮者の円熟の技を聴いているようでした。 同じ段取りでも、数秒狂うと同等の効果は出ないと思うあれ。 とりあえず冬のデート映画はこれで鉄板です。 感想を言い合って喧嘩になることもまずあり得ないし。 1つわがままを言えば私は小学生のときにこの映画を見たかった。 1週間くらい衛星パンドラに行きっぱなしで帰って来られなかったと思います。 ねたばれ ■タフな女軍曹タイプにビシ☆バシやられたい願望、ますます盛ん。 ■監督の描く悪役は好きです。大佐とか。 すごい精神力&闘争心&反射神経そして強運。 開発責任者の悪い人も、いかにもすぎて憎めない。 ■ツーテイが途中から「聖☆お兄さん」のマーラに見えて仕方なかった。 あらゆるシーンで吹いた。 ■文化的共存を描いた映画なのに 主人公が最後まで英語で押し通したのには参ったが アメリカ人の多くは字幕読まないらしいから仕方ないんだろうなあ…英語星人め…。 ■ネイティリが先に歩いて、後ろをついて行くシーン、なんか「操作しなくちゃ!」 という意識が突然わいて、手がコントローラーを探した。 あそこFFっぽかったせいかな? ■衛星パンドラのあらゆる景観は写メりたくてうずうずした (映画泥棒的にではなく観光的に)。 あの巻貝みたいな植物、デジカメで真上から撮ってオサレ素材にしたい…。 あ、IMAXシアターで見るのが望ましいようですが、 目の疲れやすいタイプの人は2Dのほうがいいかもです。 2009.12.30 サイトに掲載 2011.07.04 再掲載 戻る |