「マン・オン・ワイヤー」




1974年にワールドトレードセンターの
ツインタワー間にワイヤーを張り
綱渡りをしたフランス人、
フィリップ・プティ氏を題材にしたドキュメンタリー。

銀行強盗さながらの入念な下見、スリリングな機材搬入、設営、
ドキュメンタリーであるにもかかわらず、
あまりにもピンチの連続でフィクションのようでした。


プティ氏の憑かれたような弾丸トークを聞いていると、
彼が周囲の人間を否応なく動かす魅力的な変人、
台風のような存在であったことがよく分かりました。
協力者の
「あんなに集中している人間を見たことがなかった。
あまりに集中しているので、彼の横顔は時間を越えて
どこかスフィンクスのように見えた」
という言葉が印象的でした。

ねたばれ

しかしこの挑戦をきっかけに、プティと協力者たちの友情は終わり、
そして恋人の愛情も失われます。
それでも彼等は「やってよかった。やるべきだった」と語ります。
何とも言えないラスト。
(イギリス製だしなこの映画…)

音楽はナイマン。ぴったりすぎて怖い。




2010.02.26 サイトに掲載

2011.07.04 再掲載



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