「シャーロック・ホームズ」2009年製作




トンデモ冒険オカルトアクション巨編です。
美術の趣味が良かった。ロンドンの風景と室内装飾。

しかしこれまで見た映像作品の中で、
一番ねっとりした関係のホームズとワトソンでした。
まだまだ熱愛中のような、倦怠期のような、破局寸前のような。
腐る直前のバナナのような、古いお屋敷のかすかな黴の匂いのような、
濡れたモップのような。
滲み出る嫉妬(これは主にホームズから)と執着がなんとも言えん感じ。
しかも互いに無自覚……。

原作では神と人くらい能力に差がある2人ですが
この映画では意地悪さも、知恵も、武力も、結構伯仲しているのです。対等。
なんとワトソンは銃だけではなく「仕込み杖」でも戦うぞ。

箇条書きかんそう

■アクションを始める前にホームズが一旦シミュレーションする演出は
 分かり易くて良かった。
■アクションに音楽を同期させる感じの調整も素敵でした。
■音楽はちょこっと風変わりでキャッチー。
■ダウニーJrはまったくトニー・スタークに見えた。
 社長も好きだからいいけど。6月に帰ってくるらしい。アイアンマン2。
■そしてブラックウッド卿が
 歯並びの悪いホームズに見えて仕方なかった訳ですが。
■微妙にダン・ブラウン風味。
■メアリ嬢とホームズが初めましてと言っていたが
 じゃあワトソンとはどこで知り合ったのさ……。




2010.03.15 サイトに掲載

2011.07.04 再掲載



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